やはり、米国の株価を予想しない事には何事も始まりません。共和党との対決が
長引き予断を許しませんが、しかし2014年の3月まではQE3は有ると
予想されますので(FRBの声明)、これを前提に予測します。
アメリカの今回の調整は、スパーサイクル第(Ⅴ)のサイクル第Ⅳ波です。既に
2000年から調整に入っていますが、珍しい拡大型TRIANGLEを呈しています。
ドルを垂れ流していますので、本来のサイドウェイ=フラットや
トライアングルの動きが増幅されている為の拡大型です。
これは1971年のニクソン声明からのドル垂れ流しの宿命です。既に1966~1982年
のサイクル第Ⅱも拡大型を呈し、今回の動きに似ていますが、今回の方が拡大は
強く出ています。拡大が強いので、2000年からの調整は無視され2007年
から今回の調整が始まったと殆どの人は誤解しています。
2000年からの調整波を誤魔化すために、2001年の事件は起こったようなものです。
いずれにしろ、2000年からの調整は、ABC=Wと巨大な拡大型TRIANGLEを形成し
2009年の3月に底になっています。その底から今度は上向きのABC=Xが
起こりますが、まだ道半ばです。このXの頂点が今度の調整の
最大の山になります。その後=Yは再び下向きのABCとなり
全体として下向きとなりますが、この最後の波=Yは
どんな形でも起こりえます。
つまり、YはSIDEWAY=HORIZONTAL=FLATT,又はZIGZAG、又はTRIANGLEのいずれも
呈する事は可能です。これがエリオット波動のルールです。1966~1982年の
最後の波=YはFLATT=SIDEWAY=HORIZONTALを呈しています。これは
ドル資金はジャブジャブ溢れているために、暴落を起こす
ZIGZAGはとりぬくいと言う事でしょう。
従って今回も最後の波=YはZIGZAGと暴落することは考えにくいですが、こればかりは
今のところ予測は出来ません。国際金融機関の意志=策次第です。
今回のXは大きくX=ABCの第3波を呈しますが、そのAとCは上向きの第5波を形成しBは
下向きの第3波を形成します。今第5波を形成したAは2011年5月で終わっています。
その後下向きのB波は第3波を形成し、2011年10月で終わっています。
わずか5カ月です。そして最後のC=第5波形成が今途中です。
これが何処まで上がるかと言う事です。又いつまで続くかと言う事です。
これはFRBの政策に依存します。2014年3月にQE3は終わると言っていますので、
その1年前後が崩壊の時期になります。つまり2015年4月以降に暴落は
起こります。もしQE3が早く中止になったりすれば2014年後末の
暴落も可能性は有りますが、2015年暴落説で予測します。
これは期間から言うと、XのAは2009年3月から2011年5月までですので、合計
2年と2ケ月かかっています。2015年3月は2011年10月からほぼ3年半
になります。つまりAの略1.618倍かかっています。26月÷42月=0.619.
つまりXのCは期間的にAより長いので、株価も意外と高くなることが予想されます。
2011年5月のピークは1ドルで12807ドル、2009年の底は6547ドル、その差は6260ドル。
これをXのBの底に加えると、10655+6260=16915ドルとなります。
もし好条件がそろえば、6260x1.618=10128ドル、10655+10128=2万783ドルも
視野に入ります。6260x1.382なら19309ドル。巷の悲観説とは異なり意外と高く
なります。これはドルの垂れ流しの効果です。調整時期なのに、
2000年や2007年よりも上がります。
逆に条件が悪化すれば、6260x0.618=3868、3868+10655=14523ドルとなり
2007年並みとなります。それでも日本よりは勢いは有ります。
1990年の3万円弱から大暴落している日本とは雲泥の差です。金融緩和の差です。
この作戦を日本が気づき、日本が大繁栄することは米は嫌がっているのです。
近隣窮乏化策とはこういう事です。敵が没落すれば、相対的に我が国は
繁栄と言う事です。この西欧の作戦に見事に典型的に引っ掛かって
いるのが日本の日銀なのです。
安倍さんのブレインにこの米の作戦を理解している浜田教授がいるとのことですが、
お手並み拝見と言う事でしょう。しかし変に日本国から独立していると自負する
日銀が何処まで従うのでしょう。ここに日銀の人事権を奪う意味が有るのです。
完全に日本国から独立しているなら、日銀は日本の国のものではなく、一部の
官僚のものと言う事です。これは尖閣の彼方に追放が良いでしょう。
さて最後の暴落の波=Yは理論上は4000ドル以下まで下がることが予想されますが、
既に大量のドルを垂れ流して、資産インフレになっていますので、実際は
そのx2=8000ドル前後までの低下で終わるかも知れません。