マイケル・ムーア監督© 日刊スポーツ新聞社 マイケル・ムーア監督

突撃取材で知られる米国のドキュメンタリー映画監督マイケル・ムーア氏(66)が、トランプ米大統領の新型コロナウイルス感染に関して自身のFacebookででっち上げのうそである可能性を指摘している。

4年前の大統領選の際にはトランプ批判を繰り広げ、反トランプ映画も製作しているムーア監督は、「トランプ大統領は恐れを知らず、プロのうそつき」とし、過去4年間でさまざまなうそを重ねてきた同大統領の言葉はうのみにできないとの持論を展開した。

「過去に自身や政治の敵の健康状態についてうそをついたことがある。私たちは疑問をもたなければならない。本当に新型コロナに感染したかもしれないが、うそである可能性もある」と語り、来月に迫った大統領選の世論調査で民主党のバイデン候補に後れを取っていることから、感染しているふりをしてメディアの目をそらし、国民の共感を集める狙いがあるのではと推察している。

世間の同情を得て病気を理由に大統領選の延期を推し進めることが懸念されるほか、選挙に負けた時の言い訳として利用することも考えられるとしている。その上で「大統領、生き続けてください。公職を去るには正しく適切な方法で行わなければいけません。あなたには育てる子供がいて、あなたを必要としている孫もいる。あなたがちゃんと仕事をしていたら命を失うことはなかったかもしれない25万人以上の人々の家族がいる」と訴え、医師の警告を無視したことで多くの命が失われた中、自身がコロナによって失職することはあってはならないと書き込んでいる。(ロサンゼルス=千歳香奈子