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何を今更・本来の共産主義とはこのようなもの。擬態化で生き延びた世界は・もう御終い。

2021年01月01日 05時25分13秒 | 擬態資本主義、擬態民主主義。

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「宮崎正弘の国際情勢解題」 
令和三年(2021)1月1日(元旦)
通巻第6747号 謹賀新年号  
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  やがてアリババは中国共産党に飲み込まれる
   独禁法による処罰強化、その先に待ち受ける悲劇とは?
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 アントが当局の指示に従い、預金仲介を停止した。テンセント、百度もこれに続いた。
 2020年11月2日に中国の金融当局が突如、スマホ金融を批判し始め、翌日にはアント集団の上場が延期された。
 11月5日にはライブ動画から商品を購入するライブコマースに「指導方針」なるものを示し、ついで同月10日、当局は新しい指針を示し、独禁法の適用を示唆した。

 12月1日、アプリを通じての個人情報収集を規制するとした。
 12月14日、アリババとテンセントの子会社に対して、独禁法違反で罰金処分を課した。罰金は日本円で800万円(現行法では上限が8000万円)。要するにジェスチャー、あるいは「見せしめ」である。ただし独禁法改正後、罰金の上限は8億円に跳ね上がる。
 この日、浙江省杭州にあるアリババ本社には検察のバスが数台、家宅捜索が始まり、独禁法違反の証拠書類などが押収された。

そのうえで、18日に中央経済工作会議は「独占禁止と資本の無秩序な拡大防止」を指摘したため注目があつまった。
この中央経済工作会議では米中経済摩擦とコロナ禍のため外部環境の不確実性は拭えずとして、「中国経済回復の基盤がまだ固まっていない」「来年の世界経済情勢はまだ複雑で厳しい」と指摘したうえで、「財政政策は質と効率向上させ、より持続可能なものにする」「金融政策は穏健で合理性と節度を備えなければならない」などの方向性を示した。
このため「内需拡大の戦略的基点の堅持」や、「環太平洋連携協定(TPP)への参加検討」など8項目の重要課題を掲げたのだ。

八項目は「国家の戦略的科学技術力の強化」「サプライチェーンの自主管理能力の向上」「内需拡大の戦略的基点の堅持」。「食料安全保障の強化」「独占禁止の強化と無秩序な資本の拡大防止」「大都市の住宅問題解決」「二酸化炭素排出実質ゼロに向けた取り組み」を掲げている。

つまり独禁法への言及は、この八項目の一つであり、具体的な内容には触れていない。就中、米国を牽制するために「TPPへの参加を積極的に検討する」と表明していることは要注意である。

こうした流れの行き着いた先が、アント、テンセント、百度の銀行仲介停止へと到る。12月21日に全人代常務委員会は「2021年に独禁法改正」の方針を明示したのだ。

 二階に上げて梯子を外された印象をもつのが中国のBAT(アリババ、テンセント、百度)であろう。
これまで政府は「やれ! やれ!」と発破をかけてITビジネスを奨励してきたではないか。なにを今さら成長をやめろ、政府の新しい指示に従えだのといわれてもねぇ。
 なにしろ先駆者のグーグルやフェイスブックなど米国勢の中国における展開をすべて排除し、アリババなどを保護してきたから、BATは巨大産業に成長できたのである。

 中国共産党にとっては、BATが制御できないほどのパワーをもち、いずれ共産党金融支配を脅かすばかりか、党指導という強圧システムを破壊しかねないと予測したからである。
この先に待ち受けるシナリオ、それはアリババの国有化ではないのだろうか。


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