先にイギリスが武人の時代=戦国時代に突入すると書きました。つまりマルクスの
先進国の金融帝国主義が崩壊した後の時代です。彼は共産主義が来ると
予言しましたが、歴史は必ずしも共産主義の形態をとらないのは
各国の事例から見てきました。共通するのは、武力を背景に
した独裁が基本の時代だと言う事です。
1760年をイギリスの産業革命の開始として、英の資本主義の崩壊を予言しましたが
これが基本的に歴史にマッチするかどうかを機械的に当てはめてみます。
日本なら明治維新、フランスならフランス革命、アメリカなら
独立戦争とクリアーカットに判断できますが。
1760年ー270年=1490年。1490ー270=1220年。
つまり1490~1760年間は、知恵者の時代=絶対王政の時代。
1220~1490年間は武人の時代=戦国時代と機械的に
分けられます。
1215年は、マグナカルタで貴族の反乱による国王の権利が制限された時代です。
つまり、各諸侯=貴族が力をもち、土地を基本にした封建時代です。
この当時の富は農産物が主体でしたので、力のある貴族の
前では国王の権力は弱められたのです=下剋上。
1337~1453年のフランスとの100年戦争はこの時代に含まれます。
まさに戦国時代にふさわしい時代です。1220年から機械的に戦国時代と
しましたが特に大きなずれは有りません。
逆に1215年を起点にして計算すれば、1215+270=1485年。
1485年+270年≒1755年。1755+270=2025年となります。
つまりイギリスの資本主義崩壊はその過程にあり、1215+270x3=2025年
新たなるマグナカルタ、つまり国民の反乱による中央銀行の国債発行の中止と
増税拒否の革命が起こると言う事です。又は英国の分裂と対外債務支払い
停止が考えられます。いずれにしろイギリス資本主義の崩壊です。
1490~1760年は知恵者の時代=絶対王政の時代です。逆に全土は強権で統一された
時代です。日本で云えば、江戸幕府の徳川の絶対権力と士農工商の身分制の時代です。
イギリスではチューダ絶対王朝が1485年に成立しています。1215年の
マグナカルタから270年目です。これも歴史にぴったし当てはまります。
一般的には、資本主義は身分制は廃止され、市民の権利が高まり、議会の開催、投票権の
獲得などが広まり、ブルジョアジーの台頭の時代です。市場としての国と
その担い手の資本家や庶民は富の形成と言う面からは平等になります。
日本で云えば江戸幕府崩壊の明治維新であり、フランスは革命による国王の断罪であり、
ドイツは統一であり、米は独立の時です。
イギリスでは清教徒革命、名誉革命、権利の章典を経て立憲君主制に移行し絶対王政は
崩壊します。これは1689に起こり、1760年の産業革命の勃興からは
少し早いですが、大きな矛盾はないと思います。先に政治体制が出来ますが、
日本でも見方によっては、ペリーの来航以降薩長連合は幕府の権威を
否定し打倒を目指したのですから、時代の移行期としてみれば
理解できます。
この様に270年サイクル説とサーカーのサイクル説は見事に歴史を説明できます。
マルクスは、この絶対王政を、単に封建時代からブルジョア市民国家への移行期と
唱えたと言いますが、これはレキッとした一時代です。ここにもマルクスの
歴史認識の判断の甘さが有ります。江戸時代を単に明治資本主義への
移行過程と見ることは出来ないのと同じです。
江戸時代270年間は、立派な一時代です。単なる移行期では有りません。
英の時代区分は、1215年マグナカルタ戦国時代開始、1485年
チューダ朝絶対王政成立、1755年資本主義勃発、
2025年英資本主義崩壊が良いでしょう。 勝手に決めました。