ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

決めるのは自分

2011-03-30 | 経済・政治・社会
東北という場所にほとんどご縁がなく、子どものときに両親に連れられて秋田と青森に行った遠い記憶があるぐらいです。
覚えているのは、わんこソバを食べたこと


いつもお邪魔しているmasaharuさんの「私の見た自然」で、
「被災地に思う」という記事がUPされていて、思わず見入ってしまいました。

テレビでさんざん被災地の様子を目にしても、当然ながらその姿は震災後のものばかり。震災前の姿がとても新鮮で美しく感じられました。


masaharuさんの、
私たちは風評などに惑わされることなく、冷静に行動して現地の方たちを応援したいものです。
という言葉は、人により受け止め方がさまざまでしょうけれど、自分もそうありたいと思いました。


風評に惑わされまいと思っても、乳幼児がいるご家庭では、
「この水を子どもに飲ませてもいいのだろうか?」
「この野菜を子どもに食べさせてもいいのだろか?」

と、葛藤の連続のことでしょう。


妊婦さんも、ですよね。自分の身体であっても、我が子に貸し出しているようなもの。子ども優先に考えたら、食欲も失せそうです。


そう思ったとたん、移住前の香港時代を思い出しました。香港は世界に冠たる食の殿堂ですが、農業はないに等しく、食材を世界中に求め、中国からの水と食料なしでは成り立たない街です。政府の抜き打ち検査はあるものの、
「いったい自分は何を口にし、なにを子どもたちに食べさせているのだろう?」
と漠然とした不安は常に付きまといました。


中国野菜を食べた人が亡くなったり、鳥インフル、豚インフル、ノルウェー産サーモンや中国産ウナギの水銀、アメリカ産や日本産ビーフの狂牛病、水はペットボトルのものしか飲めず(湯沸しは飲んでも大丈夫ということになっていましたが大変不味いです)・・・・

私たちが住んでいた間にも何度も何度も問題が起き、それこそ風評も。
でも、子どもは元気に育ちました


「この野菜を子どもに食べさせてもいいのだろか?」
「この魚を子どもに食べさせてもいいのだろうか?」

と思いながら暮していたことが思い出され、
「最後は自分で決めるしかない
という当時の覚悟も思い出しました。


いくら政府や統計の数字が「安全」と謳っても、その言葉や数字を信じなければそうした情報は意味をなさず、不安は消えません。
「安心」と「安全」は別物。
風評を作るのは自分。


そんなとき、覚悟を決めていた香港の友人の言葉も思い出しました。
「なんでも感謝して食べれば栄養になる」


子育て中の皆さま、今はお辛いでしょうががんばってください!
事態は好転すると信じて