旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

京都市左京区の永観堂(禅林寺)です。

2006年10月21日 | 旅 歴史
 永観堂(禅林寺)は聖衆来迎山禅林寺と号する浄土宗西山派の総本山で通称永観堂と呼ばれています。斉衡2年(855)空海の弟子である真紹僧都によって創建され、貞観5年(863)清和天皇より禅林寺の定額を得ました。一時衰えましたが、平安時代の末、承暦年間(1077-1081)に永観律師が入山して念仏道場を開き寺を中興しました。このことから永観堂と呼ばれるようになりました。
 東山のふもとに建つ閑静な古刹は「もみじの永観堂」として知られ、東山を背景にした池泉廻遊式の庭園の紅葉は有名です。古今集でも詠まれたほどに紅葉がきれいな場所なのです。鎌倉時代中期には浄土宗西山派の本山の基礎を固めました。応仁の乱により堂舎が焼失しましたが明応6年(1497)後土御門天皇の命により再建され、以後遂次諸堂が建てられ現在の伽藍となりました。
 重要文化財の本尊のみかえり阿弥陀如来像は、左後方を振り返っためずらしいものです。国宝の山越阿弥陀図(やまこしあみだず)や鎌倉以来の仏画なども寺宝になっています。
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