夕方、学文社から速達が届く。なんだろうと思ったら、早稲田社会学会のブックレット出版企画の原稿執筆の依頼だった。企画の話が出てからずいぶんと時間がかかったが、ようやく正式の執筆依頼となったわけだ。同封の企画書を見ると、締切の時期は8月末(第一期)、10月末(第二期)、12月末(第三期)の3段階になっていて、私が担当することに決まった2冊の本はどちらも8月末の設定になっている。薄い本(400字詰原稿用紙120枚~180枚)とはいえ、なかなかきつい設定である。この締切を厳守するとなると、いま書いている原稿(300枚~350枚)を予定どおり4月中旬、つまり新学期の授業開始前に書き上げてから、5~7月の毎週末を使ってブックレットの1冊目をコトコト書き、2冊目を8月に集中的に書き上げるというスケジュールになるだろう。理想的には(「絵に描いた餅」ともいう)そうなる。でも、これは自信をもって断言できるが、無理ですね。人間、50歳を越えると、自分の能力を過大評価したりしないわけです。これまでの実績の延長線上で現実的な見通しを立てることができるわけです。まず、いま書いている原稿は早くてもゴールデンウィーク明けまでかかる。どうしたってそうなる。そして、前期中の週末は授業の準備で手一杯だと思われる。だからブックレットの執筆は夏休みに入ってからになる。けれど8月をそのために丸々使ったとしても2冊は無理。1冊ならなんとか。で、1冊分の原稿を締切までに書き上げたことに免じて、もう1冊の締切は延ばしてもらう。できれば10月末、それが無理ならせめて9月末。…そんなことを今夜は考えていた。おかげで原稿があまり捗らなかった。だ、だめじゃん。