フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

3月13日(火) 晴れ

2007-03-14 01:10:03 | Weblog
  8時半、起床。多少の筋肉痛。これは想定の範囲内。朝食はベーコン&エッグ、御飯。御飯の上にベーコン&エッグをのせ、醤油をかけ、御飯と一緒にかっこむ。洋風卵けけ御飯なり。
  原稿を書きながら、風早八十二訳『タルドの社会学原理』(岩波書店)を「日本の古本屋」で調べたところ、福岡のまこと書店から出品されていたので、さっそく購入。8千円なり。この本は清水幾太郎が中学4年生のとき、担任の加藤光次という先生から「君など社会学をやった方がよい」と言われて、その翌日に神田に行って購入したもので、清水がそれまでの医者志望から社会学者志望に方向転換したときの記念すべき一冊である。「この本は今も私の机の上にある。一生手放さないであろう。」と自伝『私の読書と人生』に書いている。清水が購入したのは震災前に出た初版(大正十二年八月)ではなく、震災後に出た第二版(大正十三年三月)であるが、まこと書店から出品されていたのは出版年が大正十三年となっているので、たぶん第二版ではないかと思う。
  昼食は頂き物の讃岐うどん。鶏肉と大根と人参を汁に入れて食べる。腰があって旨い。食後、1時間ほど昼寝をして、夕方まで原稿書き。
  今日は息子の高校の卒業式で、妻は父兄主催の謝恩会に、息子はクラスのコンパに行っている。私、娘、母の三人で夕食を外で食べるつもりでいたら、母はお腹の調子がいま一つということなので、娘と二人で鮨屋に行く。家族との外食はちょくちょくあるが、娘と二人でというのはあまり記憶がない。こういうときは、テーブル席に差し向かいで座るより、カウンターに並んで座って、職人さんを交えての三者関係の方が気楽である。唯一の気がかりは、周囲から見て、ヤクザの組長が若いおねーちゃん同伴でやってきた、といった感じに見えないかどうかである。私は革ジャンを着てきたことを後悔した。幸い、今日娘は昼間に就活があったようで、メイクはおとなしめである。しかるべきタイミングで私に向かって「お父さん」と言ってくれると助かるのだが…。中トロ、鯛、鰺、穴子、鰹、大トロ、しめ鯖、生鮹、蟹汁。娘は最初に注文した生鮹(塩で食べる)が気に入ったようで、最後にもう一度注文していた。支払いを済ませ、外に出ると、ビルの谷間を吹く北風は真冬のようで、「寒い、寒い」と言いながら帰った。