8時、起床。トースト、白桃とブルーベリーのジャム、紅茶の朝食。
9時に家を出て、有楽町のTOHOシネマズ日劇に『ドラゴン・タトゥーの女』を観に行く。今日が最終日なのだ。最終日だからというよりも、平日の9時半から映画館で映画を観ようと思う人がそもそも少ないのであろう、広い場内はガラガラである。
名誉毀損で訴えられて敗訴した雑誌記者が、スウェーデンの富豪から回想録の執筆を依頼される。だがそれは表向きの仕事で、本当の仕事は40年前に行方不明になった当時16歳の姪っ子(だったかな?)の事件の真相の究明である。アシスタントとして彼の仕事をサポートするセキュリティ会社の契約社員は、父親から性的虐待を受けて育ち、父親を焼き殺そうとする事件を起こし、いまは後見人に管理される人生を送っている天才的ハッカー。2時間半の作品だが、二人がタッグを組む(面と向かって出会う)までに最初の3分の1の時間が費やされるというのはなかなか凝った作りである。世界的なベストセラーとなったミステリー小説『ミレニアム』が原作だから、ストーリーの面白さは折り紙付であるが、配役が魅力的だった。雑誌記者を演じるダニエル・クレイグはご存知007.普通にしているとカッコいいので、そうならないように演技するのは大変だろうな。アシスタントの「ドラゴン・タトゥーの女」を演じるルーニー・マウラーは、スクリーンで観るのは初めてだが、その無表情の体当たりの演技には圧倒された。この作品は彼女の存在なくしては成立しない。富豪を演じるのはクリストフォー・プラマ-。渋みのあるいい俳優である。かつてバート・ランカスターという俳優がいて、私は彼の大ファンなのだが、プラマーはランカスターと同じ雰囲気を漂わせている。 行方不明になった姪っ子の従妹(だったかな? 親族関係が複雑で一度観ただけでは理解できなかった)を演じるロビン・ライトは、最近『マネー・ボール』で観たばかりだが、初めて観たのは『フォレスト・ガンプ』でガンプの恋人役だったときだ。
資料を丹念に執拗に調べていって真実が明らかになっていく過程というのは、アクションシーンとは別の、緊迫した面白さがあるものである。ラストシーンンは切ない。なんだか仁侠映画を観ているようである。
映画館を出て、その足で大学へ向かう。「メルシー」で昼食(チャーシューメン)。
1時半から教務的会議。1時間半ほど
3時半から現代人間論系の教室会議。1時間ちょっと。
5時から現代人間論系の新2年生向けのガイダンス。現代人間論系へようこそ! 引き続いて6時から新3・4年生向けのガイダンス(ゼミ単位)。3・4年生の出席状況がよろしくない。まあ、毎年のことですけどね。
2年生のガイダンス風景(手前右端は新任の小塩真司先生)
大学を出たのは7時過ぎ。8時過ぎに帰宅して、先に夕食をとってから風呂に入る。今日は『最後から二番目の恋』の日だ。中井貴一と小泉今日子の掛け合いは今日も絶妙であった。ドラマの中の人物たちも、ドラマを観ているわれわれも、あんな会話ができたらいいな(そういう相手がいるといいな)と思っている。それがこのドラマの一番のポイントである。