フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

12月20日(水) 晴れ

2017-12-21 11:25:21 | Weblog

8時、起床。

パンが切れてしまったので、タラコと昆布の佃煮のお茶漬けとサラダの朝食。

9時半に家を出て、大学へ。

今日は雲が多いが、白い雲だ。ふっくらしているように見えて、それほど厚味のない雲である。厚味が増すと光が通りにくくなるから灰色の雲になるのである。

大学に着くころには雲は少なくなっていた。新記念会堂(戸山アリーナ)の工事は着々と進んでいる。

10時半から大学院の社会学コース会議。

会議を終えて、「たかはし」に昼食を取りに行く。

二重弁当を注文。

おかずの種類が豊富で彩りがきれいだ。

食後のコーヒーは斜め向かいの「ぷらんたん」で。

一階にもテーブルがあるが、たいてい広い二階に行く。

ブレンドコーヒー(390円)を注文。

本部キャンパスの中を通って、中央図書館へ。

本部キャンパスには次々に新しい大きな校舎が立っているが、こういう古い校舎も風情があっていいものである。

中央図書館で明日の授業で使う文献を捜す。日高六郎『現代イデオロギー』(勁草書房、1960)。あるべき場所にあるべき本がある(簡単に見つかる)というのは気持ちのよいものである。研究室の書架、自宅の書斎・書庫もかくありたいものである。

館内にカフェがあることを忘れていた。

「喫茶室」という名称で、固有の店名はないようである。味気ないような、潔いような。

戸山キャンパスに戻り、2時から教授会。

 蒲田の「有隣堂」で書籍を購入。

『NHK俳句』1月号。

本多孝好『dele ディーリー』(角川書店)

彼の作品を購入するのは久しぶりだ。

『ひよっこ シナリオブック』上下(東京ニュース通信社)

帯に「『ひよっこ』ロスのあなたに贈る完全シナリオ集」とある。

自宅の玄関を開けると、一緒に野良猫のナツも入ってきて、一階の和室の母がよく座っていた椅子の上に腰を下ろす。今夜もお泊りをする気満々である。

妻はまだ仕事から帰っていない。ベランダの洗濯物を仕舞いこむ。

今夜は「phono kafe」のクリスマスディナーの日。午後7時、妻と出かける。毎年、行っているが、「phono kafe」は来年の11月末で閉店予定なので、クリスマスディナーは今回が最後となる。

客は私たちのほかに二組。顔なじみの整体師さんご夫婦と、名前は存じ上げないが常連客のご夫婦。

妻は自作のネックレスをしてきた。「初級者用」とのこと。

本日のメニュー。大原さんは厨房にいて、配膳はご主人の担当だ。クリスマスディナーのときはいつもそうである。

根菜と彩り野菜のレモンサラダ 麻の実ナッツとともに

最初のひと皿が運ばれて来たとき、二人でシェアしていただくのだと思ったら、もう一皿運ばれてきたので軽い驚きがあった。 

美しく、美味しいサラダである。とくに揚げた蓮根のカリッとしたした食感と塩味と、蒸かしたさつま芋の柔らかい食感と甘味のコントラストがよかった。

天然酵母の自家製パン。たっぷりある。嬉しい。

山の幸と海の幸のスープ。

山の幸はキノコ、海の幸は海藻(あおさ)、真ん中の赤いのは赤大根のおろしかな。菊の花びらが彩りを添えている。

ここまでの三品、サラダとパンとスープを、休日の朝食に食べられたら最高だろうな。ほかには何もいらない。

キノコと玄米のキッシュ トマトソース

里芋と蓮根のミルフィーユ カシューナッツソースとバジルソースを添えて

本日のメインディッシュ。手前のキッシュの陰に隠れているが、里芋と蓮根のミルフィーユもとても美味しかった。それに添えられた緑と白のソースはパンで拭って全部いただいた。

デザート2種と飲み物(私はあずき茶をチョイス)。 充実の三位一体。

豆乳チーズケーキ ベリーソース添え

チャイアイスとチャイゼリー クランブルとともに

ごちそうさまでした。われわれが一番早く食べ終わった。

「シェフを呼んで下さい」と言って三人の写真をご主人に撮っていただく。われわれ二人に挟まれて、「小学生の調理実習みたですね」と大原さん。はい、よくできました(笑)。

これが「phono kafe」でのラスト・クリスマスディナーかと思うと、閉店までまだ1年近くあるとはいえ、しんみりした気分になる。

われわれが家を出るまえにいったん外に出ていたナツは、われわれが帰宅すると再び家の中に入ってきて、今度は二階の私の書斎の机の下で寝ころんだ。

ときどき丸まった背中を伸ばす運動をしている。

ニュースで、次回の芥川賞と直木賞の候補作品が発表されたことを知る。澤田瞳子さんの『火定』(かじょう)が直木賞の候補になっていた。てっきり『落花』で直木賞を獲るだろうと思っていたので、「あれっ?」と思う。そうか、『落花』は新聞の連載が終わったばかりで、まだ単行本として出版されていないので候補作品としては非該当なのだろう。『火定』は2015年から2016年に月刊誌に連載されて今年の11月に単行本化された作品。さて、どうなるか。個人的には『落花』で直木賞を獲ってほしい気がするが、ご本人は『若冲』に続いて今回で二度目のノミネートなので「早く楽になりたい」気分かもしれない。

1時半、就寝。