8時、起床。
一階の雨戸を開けるのは私の役目。
トーストと紅茶のみの朝食。今日は昼食をガッツリ食べる予定なのである。
11時半過ぎに家を出る。11時45分に宙太さん(元「SKIPA」店主)と蒲田駅で待ち合わせる。
東口のベトナム料理の店「THI THI」(ティティ)へ。ランチタイムの予約はできないので、開店時間(12時)の10分前に行って並ぶ。すでに10人くらいの人が並んでいた。
『孤独のグルメ』(シーズン4)で取り上げられてから一躍人気店になった。宙太さんはこの店のことは知らなかったが、ベトナムかタイの料理が食べたいという希望だったので、ここにお連れしたという次第。
メニューをじっくり見ながらアラカルトで注文するのももちろんいいが、開店直後で客がいっせいに注文するわけだから、ここはスピード勝負である。お薦めのメニューが組み合わされているコース料理を注文する。ABCの3つのコースの中から一番ライトな(それでもランチとして食べるには十分なボリュームである)Aコースを注文する。
まず、生春巻きと揚げ春巻きが出てきた。
生春巻きは味噌ダレで食べる。
焼き春巻きは野菜を巻いて甘酢で食べる。
「美味しいですね~!」と宙太さんの顔がほころぶ。この笑顔が彼のトレードマークである。
彼は本場のベトナム料理をたくさん食べて来た人である。この店の料理は本場の味なのか、日本人の味覚に合うようにアレンジされた味なのか尋ねたところ、「本場の味です」とのことだった。ベトナム料理がそもそも日本人好みの味のようである。
鶏肉のサラダ。
一緒に出てきた海老せんべとつまみながら、あるいはこの上にサラダをのせて食べる。
イカのカレースープ炒め(パンが付いてくる)。
牛肉のファオー。
お好みで香草と一緒に。
今日、彼と会うことは数日前に急に決まった。メールで(彼はラインをやっていない)近況を尋ねたら、4月に湘南の方へ引っ越して就職することになりましたと聞いたからである。今日会って、詳しく話を聞いたところ、転居先は藤沢で、就職先は知り合いがやっている大船のレストランとのことだった。藤沢は昔から好きな街で、住むならここと決めていたようだ。先日、新しい職場の人たちの旅行に誘われて金沢にいってきたという。
この後はデザートだが、宙太さんが「おこわも食べたいですね」と言った。ということで鶏おこわをアラカルトで注文。 ベトナム料理と言えば、このソーセージが付きものである。
デザートはベトナム風ぜんざい。甘すぎず、薄すぎず、ちょうどいい感じの甘さである。
お腹いっぱいである。ごちそうだまでした。
腹ごなしに京急蒲田の商店がを歩く。
中古のVHSやDVDを扱っている店で、私は岡田恵和が脚本を書いた2002年放送のTVドラマ『夢のカリフォルニア』(主演:堂本剛)のVHS全4巻揃いを800円で購入した。
宙太さんも『恋しくて』という映画のDVDを購入した。
アロマスケアビルの前の広場でジャンプしてみる(ワンテイクで撮影OK)。
蒲田の主要なカフェといえば、「まやんち」「phono kafe」「Slik」だが、「slik」には前回の男同士カフェのときに行っている。今日はあとの二軒に行きましょう。まず、東口の「まやんち」へ行った。
しかし、待っている客の多さにたじろいで、店主のまゆみさんに挨拶だけして退散。
「phono kafe」に電話をすると、席は空いてますとのこと。いまから伺います。
宙太さん、「phono kafe」を訪問する。馴染みのカフェの店主さん同士を結びつけることは私の個人的プロジェクトである。
私の後から入ってきた宙太さんを見て、大原さんは二度「おっ」と思った。最初は、女性(卒業生)だと思っていたら坊主頭の男性だったことに。そして、その男性が、ほかでもない、私のブログを通して知っていたあの「SKIPAの宙太さん」であっとことに。宙太さんの方も私のブログを通して知っていた「phono kafeの大原さん」を目の前にして、「おっ」と思った。二人は初対面であるが、たちまち打ち解けた。リアル空間とネット空間のハイブリッド的相互作用である。
大原さんが秋の閉店=高知への転居を念頭においてガレッジセールをやっている店内の棚から、宙太さんは一冊の本を取り出した。
いとうせいこう『アタとキイロとミロリロリ』(冬幻舎、1994年)。
宙太さんはこの本を購入した。200円だった。
ケーキ(+アイスクリーム)と、私は小豆茶、宙太さんはコーヒーを注文した。
アイスクリーム添え(乗せ)は初めて注文したが、アイスクリームの量が多いことに驚いた。+200円でお得感あり。
宙太さんと大原さんが話をしていて、意外な事実が明らかになった。大原さんの高知の転居先の町に、宙太さんの知り合いのミュージシャンが住んでいることがわかったのである。この偶然には二人ともびっくり。あとから大原さんのご主人も店に顔を出したのだが、そのことを聞いて、めったに驚きを表出しない彼が、「おっ」と言った(大原さんのご主人もミュージシャンなのである)。
「phono kafe」での時間を十分に楽しんだ宙太さんが言った。「やっぱり、いつかまたカフェがやりたいです」
私もそれを期待しています。頑張ってください。
宙太さんは今夜は戸塚の友人のところに泊まるのだといって、駅へと向かった。
夕食はカマスの干物、がんもどきの煮物、サラダ、味噌汁、かやくご飯。
2時、就寝。