8時、起床。
トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。
近所の専門学校横の桜並木。明日明後日あたりが満開だろう。
11時半に蒲田駅で卒業生のモエさん(論系ゼミ6期生)と待ち合わせ、「西洋料理SUZUKI」にランチを食べに行く。
今日会うことを決めたのは先月の中旬。そのときは「マーボ屋」(中華)か「梅Q」(釜飯)を希望していたが、今日駅で会って、そのときの気分で決めましょうということにしておいた。今日の気分は洋食だった。11時半に蒲田駅だとランチタイム前だから予約なしでたいていどの店にも入れる(例外は「まやんち」である。ここは予約が必須)。
駅前の商店街の外れの少し歩く場所なので、行ってみて入れないとつらいので、念のため商店街を歩きながら「いまからうかがいます」と電話を入れておく。
マダムから「いつもありがとうございます」と挨拶される。一人でランチを食べに来ることもあり、月イチくらいのペースで来ているだろか。本日のランチ(1500円)を注文。
コーンポタージュスープ。
ビーフカツレツとホウボウのムニエル。ライスをチョイス。
ホウボウはかつては高級魚だったが、近年漁獲量が増え(温暖化の影響か)、一般の市場にも出回るようになった。クセのない上質の白身の魚である。
食後に私はコーヒー、彼女は紅茶を注文。するとデザートが「おまけ」で付いてくる。知らない人にはサプライズ感がある。彼女もびっくりしていた。
コーヒー(紅茶)+デザートで400円。これを注文しない手はありません。
この後は「カフェ・スリック」へ行くのだが、電話をするといま満席とのことなので、2時に予約をして、それまでの1時間ほど散歩することにする。呑川沿いの桜の名所に歩いて行く途中で偶然みつけた桜の見事な児童公園。5本の桜が植わっていて、見事な枝ぶりである。並木の桜の多くは通行の妨げにならないように低いところの枝や横に広がる枝を切られてしまっている。これが本来の桜の木の形である。近所の方だろう、一本の桜の木の下でシートを広げて花見をしている。他に人はいない。穴場といってよいのではなかろうか。
呑川沿いの桜並木(日蓮橋付近)。 満開までにはまだ数日ある感じである。
川沿いの桜の見どころは川面に枝がせりだしているところである。
日蓮橋の上から眺めるのが一番。
ここらあたりの呑川には鴨が来ている。
青空を背景にした桜もよいが、川面を背景にした桜もよいものである。
「カフェ・スリック」の予約の時間が近づいてきた。呑川沿いを下流に向かって歩く。この建物はどこかの寮らしいが、このいいお天気に一枚の洗濯物も干されていないところを見ると、もう使われていない建物なのだろう。
呑川が大きく右に曲がるところで呑川を離れ、かわいい桜並木の道を踏切の方へ。
踏切(京浜東北線・東海道線)を渡って、蒲田の東口方面へ。線路の右手奥の方にメリーチョコレートの本社工場が見える。日本にバレンタインチョコレートの慣習を広めた企業だ。
「カフェ・スリック」に到着。
(このブログを書いている4日前のことなので)が注文した紅茶の銘柄は忘れてしまいました。
シフォンケーキは二人とも瀬戸内レモン。
カフェ併設のギャラリー「TEBUKURO」で開催中の「いかものばかり(猫多め)」展をのぞく。
彼女は清水直子さん作のプードル柄の小皿が気に入ったようである。この後に予定されている「pottery」訪問=彼女のスーパーグランドスラム達成を祝してプレゼントする。ギャラリーの方に聞くと、今回、清水さんの作品は大人気だったそうである。
本日最後のカフェは大井町の「pottery」。
こんにちは、マダム。「pottery」は昨日、開店29周年を迎え、今日が30年目の最初の一日である。おめでとうございます。
妻の作ったハーバリウムをマダムにプレゼントする。明るい場所に置いていただけると映えるので、私のお気に入りのこの窓辺の半円型のテーブルに置いていていただけることになった。
これからこの席に座るお客さんはこれを手にして眺めることになるだろう。
「これ、水中花ですか?」
「いいえ、ハーバリウムといいます。ドライフラワーを専用のオイルの中に漬けたものです。」
ブレンドコーヒーを注文。カップは私の前に赤、彼女の前にブルーが置かれた。
スーパーグランドスラム(8大カフェ訪問)達成おめでとう。卒業後、ちょうど2年での達成である。6期生ではミサキさんに続いて二人目ですね。
マダムに写真を撮っていただく。
これから池袋で友人に会う彼女とは大井町のホームで別れた。4月から本社(霞が関)への異動が決まり、プライベートも順調なようで、今年の春はいい春ですね。
蒲田に戻り、「有隣堂」で本を数冊買ってから、帰宅。
穏やかな春の夕暮れである。
夕食はラム肉のジンギスカン風、味噌汁、ご飯。
焼肉の付け合せはキャベツ、ニンジン、シメジのソテー。
デザートにモエさんからいただいたお菓子を食べる。
シロップ漬けされた林檎がパイ生地にサンドされている。
購入したのは本が3冊、雑誌が1冊。
片岡義男『珈琲が呼ぶ』(光文社)
相変わらずのスタイリッシュな文体。信じがたいことだが、彼は今年で79歳になるのだ。植草勘一とはまた別のルートを辿って進化してきた魅力的な老人モデルがここにある。
小田嶋隆『上を向いてアルコール』(ミシマ社)
「座布団一枚!」的なタイトルだが、サブタイトルに「「元アル中」のコラムニストの告白」とある。彼、アル中だったのか。知らなかった。
高橋秀実『定年入門』(ポプラ社)
「イキイキしなきゃダメですか」というサブタイトルに本書の問題意識が凝縮されている。年齢やライフステージに対応した人生読本はたくさんあるが、一般に自己啓発的というか、イキイキとした〇〇代を送ること至上のテーマとしているものがほとんどである。それは読者の欲望の反映でもあるわけだが、実際問題として、老化しつつイキイキするというのは至難のことである。至難のことであるから「秘訣」を説いた本が売れるわけだが、同時に、「イキイキしなきゃダメなのか?」という疑問が出てくるのも当然である。
NHK俳句講座テキスト4月号。
ゆさゆさと大枝ゆるる桜かな 村上鬼城
入学の朝ありあまる時間あり 波多野爽波
遠足の列大仏へ大仏へ 藤田湘子
春の星またたきあひて近よらず 成瀬櫻桃子
(片山由美子選「巻頭名句」より)
録画してあった『anone』最後の二話を続けて観た。出ている役者の演技がみんな素晴らしかった。演じ甲斐のある役を与えられると役者が張り切るのは当然だが、どの役者にもそういう役を与えるというのは並の力量の脚本家にできることではない。
2時、就寝。