フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

7月21日(月) 晴れ

2008-07-22 03:25:03 | Weblog
  昨日と同じく、自宅で答案の採点、レポートやレビューシートへのコメント書き。基礎講義のレポートの締め切りは24日の深夜であるが、教場試験が一段落して、一挙に提出のペースが上がった。答案の採点の気分転換にPCを起動してレポートへのコメントを書いているのだが、書き終わってPCをシャットダウンしようとすると、新しいレポートがアップされていて、それにコメントを書いていると、また新しいレポートがアップされるという具合で、なかなか答案の採点の方へ戻れない。一方、基礎講義を視聴して提出されるレビューシートの方も、ここに来て再び提出のペースが急上昇し(駆け込み乗車は危険ですのでおやめ下さい!)、こちらもけっこうな数になった。論系紹介のコンテンツのレビューシートはとうとう700を超えた。私個人のコンテンツも500を越えた。答案の採点が始まったらレビューシートへコメントを返す作業は停止しようと思っていたが、レビューシートを読んでしまうと、そうもいかなくなる。結局、全部にコメントを返すことになりそうだ。実際、レビューシートへのコメントの中で言及した参考文献を読んでレポートを書いてくる真面目な学生もけっこういる。ちゃんと教育効果はあがっているのだ。レビューシートの導入は今年からで、昨年はなかったものだが、この導入を決断した方(源先生でしょうか?)は偉いと思う。レビューシートを導入したことで、オンデマンドの基礎講義がインタラクティブなものとして機能する条件が整った。あとはレビューシートに教員がちゃんと目を通すかどうかである。何か新しいシステムが導入されたとき、とりあえず馬鹿にしてかかるというのが大学の教員の習性である。そういう人たちには論より証拠を示すしかない。
  夜、家族と「鈴文」に食事に行く。貼紙の予告にあったようにちゃんと営業を再開していた。私はロースかつ定食を注文し、ヒレかつ定食を注文した母から(母には量が多すぎるので)ヒレかつを分けてもらう。二日前に食べた池上の「燕楽」のヒレかつを思い浮かべながら食べる。うん、勝負あり。やはり「鈴文」の方が旨い。そして、やっぱりとんかつはロースかつである。塩で一切れ、醤油で二切れ、ソースで三切れ、食べる。本当に旨い。でも、豚汁は「燕楽」の方が美味しい。これは「燕楽」の豚汁は白味噌で、「鈴文」の豚汁は赤味噌で、私が白味噌の方が好きなためだと思う。昼間散歩に出なかったので、駅前商店街を少し散歩してから帰る。夜風が気持ちいい。

         

7月20日(日) 晴れ

2008-07-21 01:49:11 | Weblog
  終日、答案の採点とレポートへのコメント書き。一歩も外に出なかったので、今日の天気がよくわからない。とりあえず「晴れ」と書いたが、昨日ほど気温や湿度は高くないということはわかる。答案の採点ばかりしていると飽きてくるので、ときおりパソコンを起動し、ネットに提出されてくる基礎講義のレポートにコメントを書く。だんだんレポートの提出のペースが上がってきているのがわかる。

         
                     千里の道も一歩から

  19日に川口で起こった事件(娘が父親を刺殺)の新聞記事を読む。娘の供述はまだ始まったばかりで動機はよくわからない。私が関心をもったのは、この家族の就寝形態である。寝室は3つで、母、父親と長男(小6)、長女(中3)というふうに分かれて寝ていたそうだ。奇妙な寝方である。家族の就寝形態は家族の心理的関係の空間的表現である。思春期の子ども(男女)がいる家族の標準的な就寝形態は、夫婦、長女、長男、つまり、夫婦が同室に寝て、性別を異にするきょうだいがそれぞれ独立の部屋で寝るというものだろう。この点からすると、事件のあった一家はいわゆる「どこにでもいる平凡な家族」ではない。夫婦が別室就寝であることはそんなに珍しいことではないが、多くの夫婦別室就寝では父親が独立の部屋で寝て、母親が子ども(この場合なら同性である娘)と一緒の部屋で寝るというのが一般的である。しかしこの一家は父親が息子と同室で寝ている。こうした寝方がいつ、どのような理由で定着したのか、娘の供述とは別に、私なら母親にこの点を尋ねるだろう。いま採点している「日常生活の社会学」の問題の1つが、日本の家族の就寝形態の特徴について述べよというものなので、どうしても関心がそちらに向かうのである。
  本日の夕食のテーブルには思わずビールが飲みたくなるようなものばかりが並んだ。もちろんビールなんか飲んだら採点が出来なくなるので、冷たい麦茶で我慢する。揚げ茄子にオクラと三つ葉と大葉をたっぷりのせてポン酢を掛けて食べたら、すこぶる美味しかった。夏の食卓である。

         

         

         

           

7月19日(土) 晴れ

2008-07-20 03:17:43 | Weblog
  浮気をしてしまった。肉欲に負けてしまった。
  自転車に乗って、池上駅の近くの「燕楽」(えんらく)というとんかつ屋に昼食を食べに行った。この店の存在は以前から知っていたが、『出没!アド街ック天国』が6月21日の放送で「池上本門寺」を取り上げたとき「19位」にランキングされていたので、来てみたのである。新橋の「燕楽」から暖簾分けを許された店とのこと。一階のカウンター席に座る。ランチメニューのかつランチ(850円)にしようか、とんかつ定食(1200円)にしようか迷ったが、後者を注文。「鈴文」のランチのとんかつ定食は950円、ロースかつ定食は1300円なので、価格設定はこちらの方が100円安いことになる。さあ、ロースかつ対決だ、どちらの店が旨いか食べ比べだと意気込んでいたら、運ばれてきたのはヒレかつだった。「燕楽」のとんかつ定食はヒレカツだったのだ(知らなかった)。私の感覚ではとんかつはロースが基本である(「鈴文」がそうである)。だからとくに断りなくとんかつ定食とメニューにあるときはロースかつだと思い込んでいた。注文のときに確かめるべきだった。でも、まあ、ヒレかつも嫌いというわけではない。「鈴文」のランチのひれカツ定食は(1050円)との勝負ということなった。とんかつ自体はいい勝負だと思う。豚汁はむしろこちらの方が美味しい(ちょうど作りたてということもあったかもしれない)。ポテトサラダもいい。でも、やはり、ロースかつが食べたかった。隣の客がかつランチを注文していて、こちらはロールかつであった。その断面から判断する限り「鈴文」のランチのとんかつ定食の方が美味しそうだ。でも、料理を見た目だけで判断するのは、読んでもいない本、観てもいない映画や芝居やTVドラマ、聴いてもいない音楽を評論するのと同じで、不誠実きまわりないことである。「鈴文」のご主人の療養中に浮気をしているようで気がとがめるが、もう一度、「燕楽」に来て、今度はかつランチを食べてみることにしよう。「燕楽」を出て、その足で「あらい」へ行き、白玉クリームぜんざいを食べて、帰ってきた。

         

         

         

             

  昼寝から覚めて、夕方、散歩に出る。栄松堂で以下の本を購入。

  片岡義男『一九六〇年、青年と拳銃』(毎日新聞社)
  中野翠『小津ごのみ』(筑摩書房)
  伊田広行『「まだ結婚しないの?」に答える理論武装』(光文社新書)
  深谷昌弘『父親―100の生き方』(中公新書)
  宮崎正勝『移動と空間の世界史』(NHK出版)

  夕食は先日Eさんからいただいた夏野菜をたっぷり入れたカレーライス。東京は今日ようやく梅雨明け宣言が出たが、証文の出し遅れもいいところだ。

         

7月18日(金) 晴れのち曇り、一時雨

2008-07-19 05:36:22 | Weblog
  とても蒸し暑い一日だった。自宅ではまだクーラーを使っていないが、そろそろ使うべきときが来たようだ。昼から大学へ。昼休みの時間に3限(日常生活の社会学)で使う試験問題を印刷し、答案用紙を調達する。答案用紙は、印刷のミスで、学籍番号の欄が1マス足りないのだという。やれやれ、学生への余計な注意事項が1つ増えた。大人数の科目の試験では、1つ注意事項が増えるたびに注意事項を守らない(守れない)学生がどっと増えるのでかなわない。受験者は383名で登録者(400名)のなんと96%であった。これにはびっくりした。ふだんそんなに出てないだろう!(笑) 全員を座席に座らせるだけで一仕事だった。試験は3問の中から1問を選択して論述する形式。どの問題を選んでも、採点するのは私だから、先日の現代人間論系総合講座1の試験のときみたいにどの問題を選択した学生が多いかなんてことにはあまり関心がない。とにかく不測の事態が発生しないことだけを祈って教室の中を巡回する。現代人間論系総合講座1の試験のときもそうだったが、終了の10分前くらいに教室に入ってくる学生がいる。何かの理由で大遅刻してしまったわけだ。こういうときは、下手に受験して「不可」をとるよりも(そうなることが目に見えている)、未済試験の可能性に賭けた方がいいよとアドバイスする。回収した答案は試験監督の大学院生たちに学籍番号順に整理してもらう。試験監督を依頼する一番の理由がこれである。もし自分ひとりで400枚近い答案を学籍番号順に並べ替える作業をしたら、とんでもなく時間がかかってしまうところだ。
  3時頃、東京新聞のY記者が研究室に来て、大田裕美の1975年のヒット曲、「木綿のハンカチーフ」についてあれこれ聞かれる。東京新聞では「東京歌物語」という連載をしていて、近々、「木綿のハンカチーフ」を取り上げる予定なのだという。Y記者が私に取材を申し込んできたのは、以前私がホームページに講義記録をアップしていたことがあって、その中の戦後の「東京ソング」の変遷をテーマにしたときのもの(「木綿のハンカチーフ」の話も出てくる)を読まれたからである。1時間ほど話をする。「木綿のハンカチーフ」一曲でよくそれだけ話すことがあったものである。
  5限の卒業論文演習は、今日が前期の最終回のはずだったが、諸般の事情で第二ラウンドの報告が終っていない学生がいるため、来週の水曜日に補講をすることになった。今日はいつもより早めに(時間通りに)終ったので、研究室で1時間ほど仕事をしてから帰る。  

7月17日(木) 晴れ

2008-07-18 00:17:19 | Weblog
  昔、私の家の隣に住んでいたEさんご夫婦が、六郷の弟さんのところへ来るついでに、わが家に寄ってくれた。いまはEさんの生まれ故郷の茨城に住んでいて、そこでとれた野菜やら川魚やら、それから手作りの柏餅をたくさんいただいた。さぞかし重かったでしょう。大学に出かける前だったので、30分ほどしか話ができなくて残念だったが、今年で80歳になられたEさん、お元気そうでなによりだった。
  寝不足気味で電車の中でウトウトしていたら、東京駅を通り越して秋葉原まで行ってしまった。家を出たのがぎりぎりの時間だったために、3限の大学院の演習に15分ほど遅刻した。前期は今日が最終回。夏休み中に読んでおいてもらう資料を渡す。後期は大正5年から始めるが、なんとか大正12年まではたどり着きたい。大正はもちろん15年まであるが、時代の区切りとしては関東大震災のあった大正12年である。
  4限の時間、研究室のPCで基礎講義のコンテンツを3本視聴。やはり寝不足気味でウトウトしながら視聴していたので、あまり頭に入らない。「目の覚めるような講義」というコンテンツがあるといいのだが。
  5限は基礎演習。今日で学生のプレゼンテーションは全部終った。プレゼンテーション能力の向上のためには、今回の経験を踏まえて、後期にもう一回りプレゼンテーションをするのがよい(工夫しだいではできないことはないだろう)。来週は補講。夏休みの課題であるレポート(草稿)について説明します。みんな嬉しそうだった。
  明日、研究室に人が訪ねてくることになっているので、部屋の片づけをちょっとしてから、大学を出る。今日も蒸し暑い一日だった。

         
                 もう梅雨明けということにしませんか?