フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

4月19日(日) 晴れ

2009-04-20 01:49:17 | Weblog
  8時半、起床。クリームシチュウとご飯の朝食。2つの講義のBBSと基礎講義のレビューシートに目を通し、BBSでの質問には回答を、レビューシートにはコメントを返す。
  昼寝の後、母の話相手をしながらおからのコロッケを2つ食べる。これが本日の昼食。それから散歩に出る。昨日に続いて「むき出しになった風景」を写真に撮る。建物の解体現場の「むき出しになった風景」は新しい建物ができれば再び隠されてしまうが、その空間が駐車場になってしまうと、「むき出しになった風景」はそのまま残ることになる。「そ、そんな・・・」と言っている声が聞こえる。

         

  「シャノアール」でアイスフロートを飲みながら、明後日の「現代人間論系総合講座1」のプロットを考える。大まかな流れが決まったところで、店を出る。駅前広場で和太鼓(荏原流)のコンサートをやっていたので、しばしたたずんで、最後の演奏が終るまで聴く。息の合った見事なバチ捌きで、太鼓の音がこちらの身体にビシビシ伝わってきた。これはライブならではである。東急プラザの屋上に上って、雲一つない夕方の空をパチリ。

         

  帰宅して、喫茶店で作ったメモをもとに、授業で使用するビデオ資料をチェックし、時間の配分を考える。それが決まったところで、パワーポイントのスライドの作成に入る。
  深夜、駅に娘を迎えに行く。ところが降りてくるだろうと思っていた電車に娘が乗っていなかった。あれれと思って、メールをすると、しばらくして返信があり、居眠りをしていて横浜まで乗り過ごして、いまから引き返すとのこと。蒲田-川崎-鶴見-新子安-東神奈川-横浜であるから、5駅も乗り過ごしたことになる。爆睡か。やれやれ。再び居眠りをして、今度は品川まで乗り過ごしたとならないように、メールのやりとりをする。20分後、改札から娘が出てきた。

4月18日(土) 晴れ

2009-04-19 03:06:37 | Weblog
  7時、起床。ブログの更新をしてから、ドライカレーの朝食。
  日曜なのに朝早く起きたのは、これからの初夏の時期に着るジャケットを買いに、妻と五反田でやっているダーバンのバーゲンに出かけるためである。色合い、素材、着心地、価格、妻の意見などを考慮しながら、ジャケットを3着とドレスシャツを2着購入。と書くと、主体的な行動のように見えるが、実際は、妻の意見が一番大きな影響力があり、「いいわ」「だめ」「だめ、だめ」「全然だめ」「・・・(無視)」の五段階評価を受けつつ、着せ替え人形のように従順に振る舞ったのであった。先に私の分の買物を済ませ、これから妻は自分の分の買物をするというので、私のことを気にせず(気にしないとは思うが)、妻がじっくりと買物ができるよう私は先に帰ることにした。天気もいいのでどこかへ回ることも考えたが、手にした大きな紙袋のことを考えると、その気分は失せ、やはり帰ることにした。東急蒲田駅構内の立ち食い蕎麦屋で菜の花と天ぷらとイカ天の入った蕎麦を食べ、駅ビルの1Fのパン屋のカフェで『週刊文春』を読む。映画評でショーン・ペン主演の『ミルク』が非常に高い評価を得ていたので、割引チケットの店でチケットを購入。
  夕方近く、床屋に行く。散髪を済ませて、散歩。建物の解体現場では、それまでその建物に隠れて見えなかった周囲の建物の側面が露わになる。私はその風景が好きである。とても惹かれるものがある。

         

  御園中学の横の西蒲田公園に行くと、いつも子どもたちが集団で遊んでいる。私はこの風景も好きである。まだ大丈夫と、ホッとするのだ。

         

  商店街を歩いていると、何の店だろうと思う店がある。でも、たいていは近くに寄ってみれば、何の店であるかはわかる。しかし、この店はわからない。「丸大商会」。外から見る限り、どういう商品を扱っているのかまったく分らない。かといって、一般の住宅の玄関のような引き戸を空けて中をのぞいてみるということもしにくい。そうした行為を拒否する雰囲気が漂っている。(帰宅してからネットで調べたが「小売業」としかわからなかった)。

         

  散歩の最後に有隣堂に立ち寄って、以下の本を購入。

  小池真理子『スロトベリー・フィールズ』(中央公論新社)
  レイモンド・チャンドラー(村上春樹訳)『さよなら、愛しい人』(早川書房)
  広瀬隆『資本主義崩壊の首謀者たち』(集英社新書)
  中川淳一郎『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)
  堤未果・湯浅誠『正社員が没落する―「貧困スパイラル」を止めろ』(角川書店)
 
  「家族の団欒、という言葉が夏子の中に深く根をおろしてから久しい。これほど空疎で人工的で、実体のない言葉は他にないと思うくせに、夏子はその言葉に、必死になってしがみつこうとする自分を感じる。」(小池、51頁)

  昨日の「日常生活の社会学」で、近代社会に生きる人々の特徴として、家族中心主義と愛情至上主義の2点をあげたが、小池真理子の小説の主人公(中年女性のことが多い)は愛情至上主義に関してはびくともしないが、家族中心主義に関しては揺らぎを感じている。愛情至上主義と家族中心主義は、家庭を愛情の場、愛情に裏打ちされた家族員の相互作用の場所と考えることで結びついているのだが、家族の現実は多かれ少なかれそうした理想とはズレている。ズレの認識は不満や孤独を生む。小池真理子の小説の主人公はそうした不満や孤独を原動力として恋に走るが、決して破滅には向わない。そこが小市民的でもあり、多くの読者を得ている理由でもあるだろう。たいていの人は日常の檻から抜け出したいと願望する一方で、しかし、その檻を破壊しようとまでは思わないものである。

4月17日(金) 曇り一時小雨

2009-04-18 08:54:05 | Weblog
  8時半、起床。授業の下準備をしてから、早々と大学へ。今日は肌寒い。桜の花は散ってしまったけれど、「花冷え」という言葉を使いたくなる。
  11時から現代人間論系の教室会議。先週やったばかりだが、結論の出ていない案件や、新たな案件もあり、臨時で開催する。「たかはし」のお弁当を食べならが行ったが、司会進行役の故、全部を食べ切れなかった。
  3限は「日常生活の社会学」。直前まで会議をやっていたため、授業モードへの切り替えに手間取るが、パワポのスライドの4枚目くらいからようやくスイッチが入ったかと思う。授業を終えて、片づけをしていたら、現代人間論系の2年生で文構マガジン「Re:All」(リアル)の編集をやっているEさん(らんらん?)がやってきて、先生のブログで「Re:All」のことを取り上げていただけないでしょうかと、マッチ売りの少女のようなひたむきなまなざしでお願いされた。はい、お安い御用です。この雑誌は文化構想学部の学生有志が作っているフリーペーパで、つい先日、創刊号を頂戴した(生協戸山店や36号館ラウンジで配布している)。内容は、文化構想学部の学生が自身の所属学部について「文構って何だろう?」と問いながら、文構を楽しむというか、散策するというか、座談会あり、インタビューあり、リサーチありの、読み応えのある雑誌で、まさに文化の構想の実践である。オールカラーというのも凄い。意気込みを感じさせる。雑誌の編集・出版というのはパワーのいる仕事だが、いまの思いを大切にして、続けていってほしいと思う。(Eさん、こんな感じでよかったかな?)

         
                  製作委員会のブログはこちら

  4限は空き時間。馬場下の交差点の「銀だこ」に行って、5限の基礎演習、6限のゼミ、それぞれのためのたこ焼きを注文し、コンビニでペットボトルのお茶とコップを仕入れてくる。どちらも私が「クラス担任」であるので、いずれコンパは学生たちが企画するであろうが、スタート直後に授業中の茶話会をするというのが私の流儀である。今風の言葉を使えば、一種のサプライズ。
  5限の基礎演習は、たこ焼きを食べつつ、学生たちが持参した自己紹介シートを全員に配布し、今後のスケジュールについて説明する。やるべきことはたくさんあり、しばらくは毎週やることになりそうだ。
  6限はゼミ。同じくたこ焼きを食べつつ、自己紹介シートを配布し、先週未了だった自己紹介の続きをする。先週は机の配置はそのままで一人ずつ前に出て自己紹介を行ったが、今日は机を正八角形に配置して行った。うん、この方がゼミらしい。初回のときよりもみんなリラックスして話ができるようになった。ゼミのメンバーは18名(1人中国に留学中)。男子学生は1名で、他は女子学生である。この偏りにはびっくりしたが(私も学生も)、ゼミ志望者を成績重視で上から採っていったらこうなってのである。複合文化論系の井桁先生のゼミも18名中男子学生は2名とのことで、廊下で井桁先生と顔を合わせるたびに、「どんなもんですか?」とお互いゼミの運営の仕方について情報交換をしている。前回は途中でお腹が減ってきて集中力が途切れる場面があったが、今日はたこ焼きの効果であろう、最後まで(時間を45分延長して8時半まで行った)、みんな元気であった。来週以降も珈琲ブレイクを授業の中に組み込むことにし、今回は私が準備をしたが、次回からは君たちが順番で準備してくれと依頼する。ゼミの幹事に決まったNさんが「では、来週は郡林堂の豆大福を買ってきます」と言った。えらい! わがゼミの幹事だけのことはある。午前中から並ばないと買えないからね。来週からテキストの輪読を開始する。各自がどれだけしっかりテキストを読み込んでくるか、考えてくるか、ゼミの質はひとえにそこにかかっている。

         
                      ゼミ一期生

  研究室に戻って、雑用を片付けてから、帰りがけに「秀永」で遅い夕食(レバとニンニクの芽の炒め)をとる。新学期2週目が終った。夏休みまで残り13週(GWを除く)。先は長い。  

4月16日(木) 晴れ

2009-04-17 02:25:36 | Weblog
  8時半、起床。ハンバーグ、トースト、紅茶の朝食。10時半に家を出る。床屋に寄っていこうかどうしようか迷ったが、まっすぐ大学へ行くことにした。文カフェ前の生協の出店で昼食用のお弁当を購入。研究室で授業の準備をしながら食べるためである。弁当は何種類かあって、どれも非常に安い。景気の悪化が昼食代を引き下げているのだろう。ただ、値段は安いがいずれもカロリーが高そうだ。私が弁当の企画担当者ならもう少しライトなもの、たとえば、冷やし豚しゃぶ丼(レタスとモヤシと豚しゃぶ、そこにポン酢をかけて食べる)とか、アボカド・サラダ丼(シーザーサラダにアボカドをのせて和風ドレッシングで食べる)といったメニューを考案するだろう。女子学生には受けると思うんですけど。店員さんに「どれが一番カロリーが低いですか?」と尋ねたら、「中華丼ですね。630キロカロリーです」との答えがかえってきた。ウォーキング&ランニング1時間分の消費カロリーに相当する。その中華丼弁当を購入。370円(!)。店員さんたちの写真をとらせていただく。明るく気さくな方たちだ。

         

         

  3限は大学院の演習。今日から新たに文研のドクター1年で中国からの留学生Sさんが加わって、ますますインターナショナルな雰囲気だ。みんな(5人とも)よく発言するので、90分があっという間に過ぎる。
  4限は空き時間。明日の現代人間論系の教室会議のための資料を作る。5限の専門演習の開始前に地下鉄の駅の近くの100円ショップに名札を買いに行く。立食パーティーなどのときに胸に付けるやつだ。演習の学生35人分必要だったのだが、店には32人分しかなかった。とりあえず全部購入し、欠席者が3名くらいはいるだろうと思ったが、全員出席だった。研究室に未使用の名札が2人分あったので、不足は1名分。その1名になってしまったYさん、ごめんなさい。35人を9つのグループに分け、テキストの各章の割り当てをする。発表はGW明けから。班長を決めるときの仕方を見ていたら、一番多かったのは、「ジャンケンで負けた人がなる」というもの。だめ、だめ、そういうネガティブな決め方は。「ジャンケンで勝った人がなる」というグループが1つあったが、ジャンケンで決めるなら、それが正しいやり方である。
  帰りの地下鉄のホームで大学院の演習に出ていたLさんと一緒になる。「授業のときには言いませんでしたが、先生のブログを読みました」と言われる。アメリカでもブログは盛んだが、アメリカ人の書くブログは特定のテーマやニュースが中心で、私のような身辺雑記は少ない。でも、Lさんはそれが面白かったという。自分でもこういうブログを書いてみたくなりましたという。Lさんは日本の文化が大好きなそうなので、日本人の日記の伝統を継承する身辺雑記的なブログとは相性がよかったのだと思う。「○月○日、晴れ。○時、起床。朝食は・・・」という定型的な書き出しはブログを習慣化するには効果的です(書き出しでエネルギーを使わないですむから)とアドバイスする。
  夜、明日の授業の準備の合間に、今日から始まった天海祐希主演のドラマ「BOSS」を観る。楽しめるんじゃなかろうか。来週も観よう。

4月15日(水) 晴れ

2009-04-16 02:27:36 | Weblog
  9時、起床。ハムトーストとアイスティーの朝食。メールのチェックをしてから大学へ。4月だが五月晴れという言葉を使いたくなるようないい天気。スロープのメタセコイヤの並木もキラキラと輝いている。

         

  11時から論系・専修主任懇談会。論系室・専修室の再配置の件。アンケートにあれこれ要望を書いたが、その要望に応えていただけた。感謝。
  11時半から大学院の社会学コースの教室会議。「たかはし」のお弁当を食べる。主任懇談会がこんなに早く終るとは思っていなかったから、教室会議の方は欠席の通知を出していたので、本来は私のお弁当はないのだが、助手のK君の(I君の?)お弁当が私のところに回ってきたのではないかと思う。前にもこんなことがあった気がする。す、すまん。教室費1万円の徴収にも素直に応じる。
  12時半から社会・人間系専修委員会。4月申請の卒論指導の割り振りなど。新たに引き受けた学生はなし。
  2時から教授会。冒頭、新任の教員や助手が紹介される。文芸・ジャーナリズム論系の助手のTさんはマスターの頃、私の演習に出ていた。目が合ったので、「よかったね。頑張って」と無言のエールを送る。そのTさんの隣には現代人間論系の助手のS君の遠慮がちな姿が見える。
  教授会は6時半までかかった。長かった。帰りに現代人間論系室に顔を出す。助手のAさんから明治のチョコボールのヨーグルト味(新製品)を勧められて食べる。賛否両論が拮抗しているらしいが(Aさん談)、私はなかなかいけると思った。紅茶もご馳走になる。
  8時過ぎ、帰宅。夕食はステーキ、レタスとゆで卵のサラダ、スープ。風呂から出て、稲森いずみ主演の「アイシテル」の初回を観る。小学生の一人息子が殺人を犯してしまうという話。たぶん来週は観ないであろう。台詞がステレオタイプすぎる。