フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

8月15日(月) 晴れ

2016-08-19 01:18:51 | Weblog

9時、起床。

8月の真ん中に終戦記念日があるというのは、偶然とはいえ、それを一層感慨深いものにする。

 八月の峠に立ってもの思い たかじ

サラダと牛乳の朝食。

息子が「phono kafe」に行ってみたいというので連れて行く。息子の「phono kafe」デビューである。

娘は紹介しなくてもひと目で親子であることがわかるが、息子は私とは似ていない。「息子です」と大原さんに紹介する。

ご飯セットを注文。おあkずは全品注文するが(二人でシェア)、玄米の豆腐のタルトは玄米が被るので注文せず、代りにごぼうのフリットを二人前注文。

さつま芋ときな粉サラダ、ごぼうのフリット

ベジミーとの唐揚げ(生姜あん)

ラタトュイユ

揚げ茄子とエゴマの和マリネ

息子は体にいい食事ができたことだろう。

「phono kafe」を出て、息子は床屋へ、私は帰宅。

夕方からジムへ。

呑川沿いの道をJRのガードをくぐって東口へ。

ラブホテル街、

飲み屋街を通って、

駅前へ。今日は六郷(多摩川)の花火大会がある。

区議会の野党の一団がアピールをしている。「戦争法〇止〇よ〇!!」。〇部分に入る文字を考える。

すでに陽は西に傾いている。

西日を浴びながら家路をたどる人たち。

ジムでは筋トレ3セットとウォーキングを30分。

トレーニングの後は「phono kafe」をめざす。カキ氷を食べるのだ。

西口の居酒屋の老舗「鳥万本店」。

パチンコ屋の老舗「弘城」。

名物「松家カレー」。(「松屋」ではない)

あれ? 月曜日の夜なのに「ハリスコ」(メキシコ家庭料理)がやっている。でもカウンターの中にはマリアさん、エリさん母娘ではななく、日本人の男性が一人いるだけ。誰だろう?

「phono kafe」到着。

金柑と梅ジャムと豆乳シロップのカキ氷。いや~、五臓六腑にしみわたる!

「7時10分になったら妻からケータイに電話が入りますよ」と大原さんに予告しておいたが、7時5分に電話が入った。思ったより気が短いな。

夕食は秋刀魚の塩焼き、サラダ、混ぜご飯、茄子の味噌汁。

新秋刀魚である。300円するそうだ。

茹でトウモロコシは息子の好物。

デザートは巨峰。


8月14日(日) 晴れ

2016-08-19 00:09:02 | Weblog

9時、起床。

トースト(+バター&コンフィチュール)、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昼食はサラダ蕎麦。息子が里帰りしていると妻が料理にかけるひと手間が違う(笑)。

夕食は豚しゃぶ。もちろん息子の好物。

デザートは息子のお土産のプリンケーキ。

今日は食事の記事のみ。

松本旅行以来、ブログの更新が遅れがちなので、遅れを取り戻すべく、パクパクと、いや、サクサクといくことにする。


8月13日(土) 晴れ

2016-08-17 19:53:39 | Weblog

9時、起床。

11時半に卒業生のアスカさん(論系ゼミ3期生、2013年卒)と蒲田駅で待ち合わせ、「phono kafe」へ行く。夏らしい装いですね。

アスカさんは婚活サイトを運営する会社に勤めている。仕事は以前から忙しかったが、近ごろ、さらに忙しくなったそうだ。でも、来週は断固として夏休みをとって北海道を旅行するそうである。

休暇をとることは労働者の権利であるが、周囲に気兼ねして休みたくても休めないというケースはけっこう多いと聞く。断固として休暇をとることは会社中心=労働中心社会に飲み込まれないために必要なことである。

食事の注文をしてから、梅ソーダで喉を潤す。

ご飯セットで惣菜6品をシェアする。

ご飯は玄米。

ズッキーニのスパイシー・フリット。

揚げ茄子とキノコのマリネ エゴマ入り、おからコンニャクの竜田揚げ

コンキリーとプチトマトのサラダ、おからコンニャクの竜田揚げ

丘ひじきと長ひじきのクルミソース

デザートを求めてカフェの梯子。

池上線に乗って蒲田から二つ目の池上へ。

池上の駅舎は東急電鉄の中でも古い方である。そもそも池上線は本門寺への参拝客を輸送するために敷かれたもので、いまは五反田駅が終点で山手線に接続しているが、当初は池上駅が終点だった。

池上駅のホームのベンチにて。

 

池上駅前商店街を歩く。

商店街の外れにあるカフェ「バターリリー」に到着。

窓際の席はポートレートを撮るのに適している。表情に陰影が生まれるためだ。

アスカさんは普通にカメラを向けると微笑んでしまう(ここまでの写真はほとんどそうだ)。これは子供のころからの「チーズ的笑顔」の習慣に加えて、「普通にしていると冷たく、怒っているように見られてしまうんです」という理由による。なるほどね。そういう悩み(?)を語る女性にはときどき出会う。男性でそういうことをいう人はあまりいないような気がする。むしろ「キリッとしていてかっこいい」と男性の場合は見られるのではなかろうか。

私はアスカさんが冷たい人でも、怒っているわけでもないことは知っていますから、口角を上げなくてもいいです(ただし、自然にこみ上げてくる笑顔はOKです)。

カメラの方をみなくてもいいです(ただし、私が呼びかけたらこちらを向いてください)。

動いてくれてかまいません。

「チーズ的笑顔」「カメラ目線」「動作の静止」、この3つの呪縛から解放されるといいポートレートが撮れる。

横を向いたところを一枚。

目線を落としたところを一枚。

「チーズ的笑顔」と「カメラ目線」の呪縛から解放されるだけでポートレートは豊かになる。

この店のクリームブリュレはお勧めです。

さらに「静止」の呪縛からも解放。

一枚の写真で動作を表現することはできるし(たとえば「ブレ」を意図的に使って)、分解写真のように複数の写真を使って動作を表現することもできる。

アイスティーを飲みながら、顔と目線を少しずつ上に上げてもうらう。それぞれ「静止」した状態で撮るよりも表情に動きがあって、生き生きしたものになる。とくに3枚目の微笑みは最初から「静止」(チーズ的笑顔で固まった)状態で撮ったのではまず撮れない。

ついでに言うと、ポートレートというのは顔以外の部分でも撮ることができる。

さて、「バターリリー」を出て三軒目、本日最後のカフェである大井町の「pottery」へ移動しよう。

池上駅のホームで電車を待ちながら一枚。駅や線路を背景にするとポートレートに「物語性」が付着する。

大井町の駅周辺の飲み屋街を歩きながら一枚。「物語性」が一挙に高まる(笑)。

「pottery」に到着。

マダムとのお約束の会話。

私「卒業生を連れてきました」

マダム「キャビンアテンダントをされていらっしゃるの?」

アスカさん「???」

私はキャビンアテンダントの訓練所の教官か(笑)。

マダムが、「いつも、コーヒーカップが空になってから写真を撮っているから、今日は先に撮りましょう」と言って、ツーショットを撮ってくださった。マダム「はい、チーズ」。やれやれ・・・。

この時間帯(午後3時ごろ)の「pottery」のこの席は窓からの日差しが背後から入ってくる。

一般に逆光のポートレートはNGと思われがちだが、そんなことはない。証明書写真には不向きだが、ポートレートとしてはOKだ。

「pottery」を出て、店の前で、傾きかけた日差しを受けながら撮った本日最後の二枚。

菩薩のようである。

口角を上げず、白い歯も見せていないが、かといって、決して冷たそうにも、怒っているようにも見えない。素敵な微笑だ。

多忙さの中で、この微笑を忘れそうになったら、またカフェめぐりをしましょう。

アスカさんとは大井町のホームで別れた。

帰宅し、ジムへ行く。

ジムに通うことは夏休みの日々の課題の一つである。 受付の人が「今月2回目です」と言った。8回は行きたい。

軽い負荷の筋トレを3セット、有酸素運動(クロストレーナー)を20分。

ジム帰りに「phono kafe」に顔を出す。本日二回目である。

金柑と梅ジャムと豆乳シロップのかき氷。ジムの後なので、水分が体中にしみわたる。これです、これ。

7時を回った頃、ケータイに妻から電話が入る。

「どこで油を売っているの?!」

「phono kafeです。」

「早く帰ってらっしゃい。夕飯にするわよ」

「はい」

今日から名古屋から息子が帰ってきている。夕食は息子の好物の餃子。

 

わが家は息子だけでなくみんな餃子が好き。これ、一人前です。

デザートはシュークリーム。

 


8月12日(金) 晴れ

2016-08-16 13:50:20 | Weblog

8時、起床。

松本旅行から帰り、蒲田での夏休みの日々が始まった。

トースト、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

松本土産の「モモ・カフェ」のプラムとラズベリーのコンフィチュールを開ける。

コンフィチュールはジャムの一種。複数の素材を組み合わせ、甘さが控えめ、形状もゆるい感じだ。8月中旬の朝の食卓のレギュラーになるだろう。

私は飼い猫のはるを居間から出してやることが多い。階段の辺りが空気の流れがあって涼しいのだろう。

昼食は妻の希望で「phono kafe」に食べに行く。

食事を終えて、私は映画館へ。

かつてたくさんあった映画館だが、いまは「蒲田宝塚」と「テアトル蒲田」の2館(というよりも同じビルの同じフロアーの隣り合う2館なので、2スクリーンのミニシネマコンプレックスというのが適切だろう)のみ。

お目当ての映画はこれ。『シン・ゴジラ』。

場末の映画館の平日の昼間の回にしては観客は多かった。20人以上いる。

ゴジラが東京湾から最初に上陸するのが蒲田(呑川を遡るのだ!)であること。鎌倉に再上陸して東京に向かうゴジラを迎え撃つ自衛隊が陣を張ったのが丸子橋の付近(下丸子)であったこと。この二点だけで、この映画を蒲田の映画館で観ることを格別のものとした。観客たちは自分たちの住んでいる街がゴジラに破壊されるのを「オオ!」と声を上げて楽しんだ。

これからこの映画を観る方々、蒲田の映画館でご覧あれ(笑)。

作品の内容についていえば、ゴジラ対人間の戦いを通して、意志決定機構としての日本国の権力構造(内部構造および外部との関係)を描いた点が見どころである。『踊る大捜査線』の青島刑事は「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きているんだ」と言ったが、会議(意思決定の過程)に注目した点において、『シン・ゴジラは』は逆立ちした『踊る大捜査線』である。

夕食の主菜は焼き茄子の挽肉のせ。

それとシューマイ(二人前)、サラダ、卵と葱の味噌汁、ご飯。

オリンピックは日本人選手の大活躍で、こちらは早くもお腹いっぱいな感じである。


8月11日(木) 晴れ

2016-08-15 03:40:40 | Weblog

5時半、起床。

早く目が覚めてしまったので、テレビを付けたら柔道の男女がそろって金メダルを獲っていた。

さらには体操男子個人総合で内村航平が金メダルを獲った。早起きも(たまには)よいものである。

露天風呂に入ってから朝食。早起きだったのでお腹が減っている。昨日よりたくさん食べる。

一昨日のブログを更新してからホテルをチェックアウト。荷物は夕方まで預かってもらう。

ブックカフェ「栞日」に顔を出す。これで三日連続である。

坂井先生(放送大学)がすでに2階のフロアーにいらした。10時ごろから来ていたそうだ。

注文したシナモンドーナツとジンジャエールをマスターが持って来てくれた。

マスターに写真を撮っていただく。私が着ているのは昨日購入した「アルプス・ブック・キャンプ」のTシャツ。

何かの打ち合わせをしている方々。あとから坂井先生が「あの年配の男性は演出家のK氏でしたね」と言った。そういえば「四谷怪談」のポスターのことを話題になっていたな。

 「栞日」のホームページには旧「栞日」のビル(4階建て)を使ったホテルの説明(構想)が書かれている。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで「栞日INN」は、
「ホテル」といっても、一般的なイメージとは(きっと)異なる、
(ちょっと)ユニークな宿泊施設です。

まず、1回1組限定です。
(1名もしくは2名が基本/小さなお子さま連れで最大4名まで)
そして、ご予約は、原則1週間単位でお願いします。

ご宿泊のお客さまには、
2階から上(2・3・4階)の3フロアが貸し切りになります。

2階にはキッチンとユニットバスがあります。
ダイニングとしてもお使いいただけます。
3階はフリースペース(その意図は後述します)。
4階をベッドルームにする予定です。

お察しの通り「栞日INN」は、中長期滞在者向けの宿です。

松本で「試し暮らし」を体験しながら、
この街への移住を検討したい方や、住居や店舗/オフィスを探したい方に、
ご宿泊いただくことを想定しています。

滞在中も創作活動に取り組みたい、クリエイターやクラフトマンの方々が、
集中して仕事に取り組める環境を整えるべく、
3階はアトリエとして広く空けております。

朝起きて、五軒先の栞日でモーニングを食べ、

レンタサイクル(移転先で始めます)で街へ。
散策を愉しんだら、公園でひとやすみ。
近所の八百屋で旬の地物を買い求め、宿に戻って料理するもよし、
再び街へ出てランチを満喫するもよし。

仕事に没頭したい午後は、3階のアトリエへ。
車で隣町まで出かけてみてもいいですね。

ディナーの候補は、枚挙に暇がありません。
ときには夜の街に繰り出して、バーでリラックスしてみたり、
銭湯文化が残る街で、ゆったり湯船につかってみたり。

あとはお部屋でゆっくりとお休みください。

たとえば、そんな数週間をご提案できたら、と考えています。

・・・・・・・・・・・・・・・

坂井先生はここで原稿を書きたいとおしゃる。ふ~む、私はダメだな。すぐに散歩に出たくなって原稿が捗るとはとても思えない。

私は滞在型のリゾートだな。ここを拠点に松本の周辺の街(長野とか伊那とか小布施とか)にも足を延ばしたい。茅野の友人Kの別荘にも東京からではなく、ここから出向こう。

 二階のギャラリースペースでは今日から(午後から?)始まる写真とイラストの展示会の準備が進められている。

一階のフロアーでは香辛料だろうかアロマだろうか、展示販売の準備が進んでいる。

一昨日、昨日に比べて人の出入りが多い。

マスターの菊地さんご一家。奥様の背中で下のお子さんが寝ている。

1時に「ル・コトリ」で昼食を予約してあるが、まだ時間がある。

「coto.coto.」に顔を出す。今日は奥様もいらした。

今日から真鍮を使ったクラフトの展示会が始まった。

「GRAIN NOTE」にも顔を出す。われわれは同じ場所を何度も訪れるのだ。

「GRAIN NOTE」の奥様とおしゃべりする坂井先生。奥様の口調はゆったりしていて、『東京物語』の東山千恵子のようである。

奥様に写真を撮っていただく。

さて、そろそろ「ル・コトリ」へ行きましょう。

坂井先生は強い日差しが苦手とのことで日傘持参である。

私は日陰があればそれで十分。

一昨日と同じ冷製コーンポタージュスープ。 

今日はライスではなくパンをチョイス。

牛フィレ肉のソテー。ソースはパンできれいに平らげました。

坂井先生は私より4つ年長。カフェが好きというのが共通点で、季節ごとに一緒にカフェの梯子をする。今回は「夏カフェ」だ。ただし、私が卒業生らとカフェの梯子をよくするのに対して、坂井先生は基本的にはコーヒーの美味しいカフェでの「もの思いカフェ」を好む。私との「おしゃべりカフェ」の梯子は例外的なものである。坂井先生はご自身でもブログをやっていて、私のブログも愛読されている。私が卒業生らと「おしゃべりカフェ」の梯子をしていることはご存知で、「元気だよね」と笑っている。「いずれ社交論で一冊本を書くのでしょ」と催促されるように言われる。本にまとめるかどうかは未定だが、来年度、「現代人と社交」というテーマで演習をすることは決まっている。

「ル・コトリ」を出て、「chiiann」へ向かう。途中で、坂井先生お気に入りのコンフィチュールのお店「モモ・カフェ」に寄る。「カフェ」とあるが、いまは販売のみの店である。私もお土産にプラムとラズベリーのコンフィチュールを購入した。

一昨日に続いての「chiiann」訪問。

今日はお客さんがたくさんで、ご夫妻も忙しそうだった。

どうぞこの調子で商売繁盛でありますように。われわれとしてはもう少し空いている方がいいのだが、お店にとってはそういうわけにはいくまい。だからわれわれの方が考えて、空いている時間帯(午前中とか、夕方とか)に来るようにしよう。

チーズケーキとコーヒーを注文。

「chiiann」の奥様は「まやんち」のお菓子教室で勉強をされたのだが、実はピーチメルバは一度も食べたことがないそうだ。「chiiann」の定休日は木曜日で(今日は祝日なので営業)、去年であればその木曜日に日帰りで東京に行って「まやんち」のピーチメルバを食べることができだであろう。しかし、今季、ピーチメルバが食べられるのは8月19日(金)、20日(土)、26日(金)、27日(土)の4日間しか残っていない。「行って来たらいいなじゃいですか」とご主人が言った。「でも・・・」と奥様。心がちょっと揺れているようである。「白桃のふれなばおちん蜜の味」(たかじ)である。これで「まやんち」のまゆみさん(店主)が奥様に電話をして、「いらっしゃいよ」と声をかければ、間違いなく落ちるであろう(笑)。もし行かれるとすれば、さすがに土曜日は無理でしょうから金曜日ということになるでしょうね。そして19日よりも月末に近い26日でしょうね。

坂井先生とはここでお別れ。先生はこれから松本発4時半の列車で信濃大町の別荘へ向かう。

私は6時31分のスーパーあづさ 32号で帰京するので、まだ2時間半ほど時間がある。市立美術館へ行って、ショップで昨日観た「遥かなる山」展のカタログを購入。

そして2階ロビーにあるテーブルで今回の旅行中に撮った写真の整理をする。ときどき今朝の早起きがたたって、眠気に襲われ、居眠りをする。

5時半に美術館を出て(今日は8時まで美術館はやっている)、駅へ向かう。途中で「栞日」に寄って、午前中に準備作業をしていた写真+イラスト展を観ようと思った。私の顔を見たマスターが「お帰りなさい」と言った。はい、ここは私の松本街歩きのベースキャンプみたいな場所です。

2階のギャラリースペースへ。

写真家の方が在廊されていた。作品はインド旅行のときに撮ったものだが、私には既視感があった。なぜだろうと考えて、そうか、一昨日「栞日」で購入した本の一冊、『a VIDA no Brasil: A Day in The Life』の写真に味わいがいているのだと気がついた。もしかしてと写真家の名前を確認すると、同じ「Chisato Hikita」さんだった。

『a VIDA no Brasil: A Day in The Life』の作品から。

今回の写真集『A Day in India』から。

写真家の方にそのこと話すと、「まあ、嬉しい」と喜んでくださった。これも何かのご縁と思い、今回の作品が載った写真集を購入し、彼女(疋田千里さん)のサインをいただいた。「2冊とも買っていただいて、これでコンプリートです」と彼女は言った。そうですか、作品集は2冊なのですね。

疋田さんの活動の拠点は東京だそうなので、個展などを開かれるときはお知らせいただけることになった。 

ホテルに寄って、預けていた荷物を受け取り、松本駅へ。駅前の立像は洞沢今朝夫作「萌春」。

改札前のコンコースの夕日。

売店で購入した駅弁は前回と同じ「山賊焼き弁当」。街もカフェも食べ物も、気に入ったものはリピートするのが私のスタイルである。もちろん新しいものへの関心もないわけではないが、関心の全体を10とすれば、親しみのあるものへの関心が8、新しいものへの関心が2といったところであろうか。今回の松本旅行についていえば、初めて入った店は2日目の夕食を食べた「和」(なごみ)一軒だけである。「お変わりないこと」=パターンの安定性はとても大切なことなのである。

列車が松本を出てすぐに駅弁を食べ始める。うん、やっぱり、この弁当は旨い。

日々の生活が日常で、旅は非日常とよく対比的に語られるが、私からすれば、旅もまたサイクルの大きさ、リピートの頻度が違うだけで、日常の一部なのである。私はこれからも同じような街に行き、同じようなカフェや店に行き、同じような人とおしゃべりをするだろう。

では、非日常的なものは存在しないのかといえば、そんなことはない。たとえば死は非日常的なものの代表である。10年前の父の死、去年の母の日、家族だけではない、5年前の「甘味あらい」のご主人の死、同僚のI先生の死、2年前の卒業生のMさんの死・・・。それらはただ一度だけの出来事である。死んでしまった人とはもう二度と会えない。

街もカフェも人も永遠ではない。私の存在そのものもそうである。だから「こんどまた行こう」「こんどまた会おう」という気持ちがあるならば、それは先延ばしせずにそうすることである。「あのとき行っておけばよかった」「あのとき会っていればよかった」と後悔することは人生の常であるとしても、それを少しでも減らしたいと思うのである。

次の信州旅行は11月の初旬のつもりである。

帰宅したのは10時。

蒲田駅で買ってきた「ザクザク」のシュークリームを妻と食べる。