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連日暑い日が続いていますね。部屋に閉じこもって冷房をフル稼働させるのも良いですが、標高の高いところへ避暑すれば冷房要らずで涼しいひと時が過ごせますよ。ということで、一服の清涼を求めるべく、今回は利根川上流域に位置する湯の小屋温泉の「湯元館」を取り上げてみます。古く重厚感のある建物が印象的なこちらの施設では近年まで旅館業を営んでいましたが、現在では旅館業を止め、日帰り入浴と食事(休憩)に限定して営業しています。
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受付は母屋と棟続きになっているこちらの平屋です。帳場を訪うと、女将が笑顔で明るく対応してくれました。訪問日はたまたま他にお客さんがいないタイミングだったためか、貸切の露天風呂も2室ある内湯も自由に使って構いませんよ、と有難い言葉をいただきました。
●貸切露天風呂
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まずは川沿いの貸切露天風呂へ。一旦外に出て川の下流側へと歩き、渓流の左岸に佇む露天風呂の小屋へと向かいます。
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渓流の対岸に見える小さく古びた建物は源泉小屋でしょうね。送湯管と思しき黒いホースがこちらの方へと延びています。
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露天風呂はひとつのみ。脱衣小屋前の札を裏返して「貸切中」を表示させます。
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板の間の上に茣蓙が敷かれた脱衣室は休憩スペースを兼ねており、真ん中にはちゃぶ台が置かれ、壁にはタペストリーが提げられ、部屋の角には小さな鏡やドライヤーが用意されていました。こうした室内の雰囲気からは女性客への配慮が伝わってきます。
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渓流を間近に眺められる露天風呂は円形の岩風呂です。頭上は完全に屋根に覆われ、左右も目隠しの壁が立っていますが、渓流側は思いっきり開放されており、キラキラ輝く川面を眺め、せせらぎを耳にしながら、のんびりと湯あみすることができました。簾がとても涼しげで、とっても良い雰囲気です。洗い場やシャワーなどは無いため、掛け湯する際は直接湯船から桶でお湯を汲むことになります。
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桶やサンダルが2組あるということは、2人(つまりカップル)で利用することを想定しているんですね。
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湯口からは激熱の源泉が投入されており、その脇に突っ込まれた青いホースから加水も行われています。この加水のおかげで丁度良い湯加減が保たれていました。
お湯は無色澄明で、ほんの僅かな塩味と弱いながらも明瞭な芒硝の匂いが感じられ、湯口の周りや湯船の湯面のラインには薄く白い硫酸塩の析出が現れていました。
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川面を吹く風が簾を通して入りこんでくるのでとっても爽快。画像を見ているだけでも涼しげですが、実際も本当に清涼でした。
●内湯(大)
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つづいて内湯へ。内湯は母屋と棟続きの平屋にあります。浴室は大小各1室ずつで、この日は廊下の奥にある大きな浴室(檜風呂)に男湯の暖簾が、帳場側の小さな浴室(岩風呂)に女湯の暖簾が掛かっていましたが、女将曰く両方入ってOKとのことでしたので、まずは大きな浴室から利用してみることにしました。
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脱衣室はちょっと狭く、棚は6つしかありませんが、洗面台は2台も設けられていました。この脱衣室内にトイレがあるのですが、あくまでパーテーションで仕切ってあるだけで、天井付近には仕切りが無いため、トイレで用を足していると思いっきり音が聞こえてしまうでしょう。
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渓流に面した浴室には4人サイズの檜風呂が据え付けられています。浴槽の内側には幅の広いステップが設けられています。
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湯口から供給される源泉には温度調整のための水も加わり、両者が合わさって相当な量のお湯が浴槽へと注がれ、贅沢にも浴槽の縁からなみなみとオーバーフローしており、私が湯船に身を沈めると浴室は軽い洪水状態になりました。加水こそ実施されていますが、加温循環消毒は行われていない放流式の湯使いです。湯船は熱くもぬるくもない、ちょうど良い湯加減でした。なお、お湯のインプレッションは露天とほぼ同様です。
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洗い場の水栓はシャワー付き混合栓が1基と、湯と水の蛇口のセットが2組で、水の蛇口のうち一つにはホースが接続されています。カランまわりはどうしても古さが否めませんが、その老朽感をカバーするかのように室内はきちんと手入れが行き届いており、シャンプー類が整然と並べられていました。
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窓の下は渓流です。視線を川から上へ転じると、すぐ目の前には橋がかかっており、こちらからは橋の上や対岸が丸見えですが、窓にはマジックフィルムが貼ってあるので、外からは見えないようになっているんだそうです。
●内湯(小)
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女湯の暖簾が掛かっていた小さな方の浴室も、誰もいなかったので見学させていただくことにしました。全体的にこじんまりとしており、洗面台は1台のみですが、大きな浴室同様、脱衣室内にトイレが設置されています。
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浴室に入ると目の前には幅の広い柱が目の前に立ちはだかりますが、この柱の裏に湯船が据えられているんですね。ちょっと窮屈かな。
洗い場に関しては大きな浴室と同様であり、シャワー付き混合栓が1基と、湯と水の蛇口のセットが2組で、水の蛇口のうち一つにはホースが接続されていました。
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岩風呂と言っても岩らしいのは湯口まわりのみで、浴槽自体はタイル貼りです。湯舟の大きさは2~3人サイズ。檜風呂と同様に加水された源泉が湯口から投入され、浴槽のお湯は惜しげもなくオーバーフローして捨てられてゆきます。
●湯上り
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湯上りに無料休憩室(お座敷)でお茶をいただきました。室内にはカラオケ装置が置かれていましたが、一人で歌うのは虚しいので今回はお茶を啜るだけにとどめておきました。女将曰く、夏でも下界は猛暑であってもこちらはとても涼しくて冷房なんて要りません、と胸を張っておっしゃっていました。今は宿泊をやめ、お食事も予約がないと難しいのですが、客室はたくさん使える上、持ち込み可能とのことですから、自分の好きな食べ物や飲み物をたくさん持ち込んで、お風呂に浸かった後は客室でゆっくり涼んで過ごすのも良いかもしれません。
貸切の露天風呂は女性でも快適に湯あみできるかと思いますので、カップルやご夫婦での利用にはもってこいかも。山の綺麗な空気を胸いっぱいに吸いながら、澄み切った綺麗なお湯をじっくり堪能し、のんびりと避暑すれば、身も心も完全にリフレッシュできるでしょう。
湯の小屋温泉1号泉
単純温泉 76.1℃ pH8.3 蒸発残留物0.68g/kg 成分総計0.74g/kg
Na+:164mg, Ca++:32.1mg,
Cl-:133mg, SO4--:172mg,
H2SiO3:138mg,
源泉温度が高いため加水、加温循環ろ過消毒なし
JR上越線・水上駅から関越交通バス・湯の小屋行きで湯の小屋一本松下車、徒歩3分(水上駅より湯の小屋まで約50分)
群馬県利根郡みなかみ町藤原6851 地図
0278-75-2501
ホームページ
11:00~16:00 火曜定休
(夏休み期間中は17:00までに電話すれば10:30~18:00まで利用可)
内湯のみ800円、貸切露天1000円
私の好み:★★★