8月下旬の某日、秋田県湯沢市の川原毛大湯滝へ行ってきました。拙ブログでは3年前にも当所を取り上げておりまして、私自身もこちらには何度か訪れておりますが、ここのようなワイルドかつダイナミックな温泉は他ではなかなか体験できるものではありませんから、夏になって秋田県へ行く機会があると、その度に川原毛のことを思い出してしまいます。今回は仙台での所用を済ませた後、無性に大湯滝に打たれたくなり、翌日がオフだったことを幸いに、急遽横手方面へ転進して一泊し、翌朝期待に胸ふくらませながら川原湯へと向かったのでした。
川原毛地獄を見上げる駐車場に車を止め、トイレを済ませてから、大湯滝へ向かって歩き始めます。駐車場ではご当地秋田の他、宮城、春日部、練馬、そして私の川崎と、東北のみならず関東のナンバープレートも見られました。大湯滝の知名度の高さがこんなところからも窺い知れます。
大湯滝の上流にあたる川を渡って先へと進みます。私の足取りも軽やかでした。
森の緑が麗しいトレイルをてくてく歩いてゆくと…
さぁ、大湯滝が見えてまいりました。
前回訪問時と同様、川の対岸には脱衣小屋があって、そこで水着に着替えるわけですが、いつの間にやら小屋には男女別の暖簾が掛かっていました。以前はただ2つの部屋に分かれているだけで、入口から両方が丸見えでしたから、この配慮は嬉しいですね。「湯沢市まるごと売る課」のみなさん、ありがとうございます。
この日も酸性のお湯が勢いよく落ちていました。豪快ですね。
でも、ちょっと湯量は少なめかもしれません。
硫黄のお湯に触れて白く染まった岩肌には深緑色の温泉藻が生え、美しいコントラストを創りだしています。
瀑布の中腹から滝壺方向を見下ろしてみました。この日はなぜかオッサンの姿が多く見られました。
かく言う私もオッサンのひとり。滝に打たれて思う存分大湯滝を楽しんじゃいました。湯量が少ないので温度は高めなのかと思いきや、滝壺直下でも大して熱くなく、寧ろ丁度良い湯加減でした。極楽極楽!
お湯は強めの酸性で、口に入ると途端に口腔内が収斂するレモン汁のような酸っぱい味を帯びており、この酸性のために肌に傷口などがあると入浴時はかなり沁みます。また飛沫が目に入るとかなり痛いので、大湯滝を楽しむときにはその点にくれぐれもご注意を。ま、この程度の留意点と、少々のアブに気をつけていれば、圧巻の景色の中で自然の恵みを思う存分楽しめるのですから、本当に素晴らしいところですよね。 ビバ!東北の大自然!
そうそう、この日とその前日の夜、車の運転中でしたが、思いっきりクマさんと遭遇してしまいました。遭遇現場は、この日は秋田・宮城県境の栗駒山付近、前日夜は秋田県横手市山内(さんない)の山道で、いずれも私が車を運転しているときに、目の前を大人のクマが道路をソソクサと横切っていきました。車の中という安全な状況ですし、クマもかなりビビっていたようでしたが、2日連続で遭遇するとは思いもよりませんでした。これは単なる偶然なのでしょうか、もしくはクマが人間界に近づこうとしているのでしょうか。
今年(2012年)の東北各県におけるブナの結実予測は、秋田が並作であるものの、青森は凶作、岩手・山形・宮城に至っては皆無という惨憺たる状況となる模様で、となれば当然ながらクマの被害も増えてしまうわけです。今秋の登山はクマに要注意のようです(私も気をつけなければ…)
※参考:東北森林管理局 ブナ開花・結実調査
酸性-含二酸化炭素・鉄(Ⅱ)-塩化物泉
94.5℃ pH1.41 蒸発残留物2600mg/kg
H+:39.1mg(51.83mval%), Ca++:166.8mg(11.10mval%), Mg++:142.9mg(15.69mval%), Fe++:63.9mg(13.06mval%),
Cl-:2108.0mg(78.80mval%), SO4--:453.5mg(12.51mval%),
遊離CO2:2428.0mg,
秋田県湯沢市高松字高松沢国有林内
湯沢市物産観光情報(川原湯地獄のページ)
道路閉鎖期間(通常):11月上旬~5月上旬
従ってそれ以外の期間ならば訪問できますが、入浴するなら7月下旬~9月上旬がよいと言われています。
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