このところ、「クラッシック・ブルース」といわれているW.C.ハンディの曲ををルイ・アームストロングの演奏で聴いている。
わたしが演奏するような「ブルース」は主にカントリー・ブルースなどで、小節数が8とか12と少なくコード進行もシンプルなものがほとんどだ。が、ハンディの曲などは、転調があったりコードもマイナー・コードを使ってみたりと複雑な構成で、聴いた感じもモダンで洒落たものになる。曲の構成は、ビッグバンドでの演奏を念頭に作られている。当然、演奏者は作曲家の書いた譜面に指定された音、あるいはリズムで演奏する。なので、そこに即興演奏の入り込む余地はほとんど無い、とも言える。その演奏形態は、どちらかというとフォークロアではなくクラッシック音楽に近くなるので「クラッシック・ブルース」と呼ばれるのだろう。
このCDを聴くと、サッチモ(ルイ・アームストロング)という人はトランペットであれヴォーカルであれ音楽的才能の豊かな人だったんだなあ、と改めて感じる。録音は、1954年。ハンディは、晩年の15年間くらい目が見えなかったと言われている。亡くなったのは1958年なので、このCD制作時は、ジャケットの写真にも杖が見えるように、全盲だったと思われる。二人のすぐれたミュージシャンの自然な笑顔が印象的だが、時代は公民権運動がやっと始まろうとしている頃に当たる。まだまだ差別が当たり前だった時代に、これだけの音楽を残せたミュージシャン達に敬意を表したい。
わたしが演奏するような「ブルース」は主にカントリー・ブルースなどで、小節数が8とか12と少なくコード進行もシンプルなものがほとんどだ。が、ハンディの曲などは、転調があったりコードもマイナー・コードを使ってみたりと複雑な構成で、聴いた感じもモダンで洒落たものになる。曲の構成は、ビッグバンドでの演奏を念頭に作られている。当然、演奏者は作曲家の書いた譜面に指定された音、あるいはリズムで演奏する。なので、そこに即興演奏の入り込む余地はほとんど無い、とも言える。その演奏形態は、どちらかというとフォークロアではなくクラッシック音楽に近くなるので「クラッシック・ブルース」と呼ばれるのだろう。
このCDを聴くと、サッチモ(ルイ・アームストロング)という人はトランペットであれヴォーカルであれ音楽的才能の豊かな人だったんだなあ、と改めて感じる。録音は、1954年。ハンディは、晩年の15年間くらい目が見えなかったと言われている。亡くなったのは1958年なので、このCD制作時は、ジャケットの写真にも杖が見えるように、全盲だったと思われる。二人のすぐれたミュージシャンの自然な笑顔が印象的だが、時代は公民権運動がやっと始まろうとしている頃に当たる。まだまだ差別が当たり前だった時代に、これだけの音楽を残せたミュージシャン達に敬意を表したい。