6/9、木曜メンズデイの千葉劇場にて。
監督レニー・アブラハムソン。原作・脚本はアイルランドのダブリン生まれで現在はカナダ在住のエマ・ドナヒューで、そのため制作国にアイルランドが入っているらしい。
北米のとある地方。主人公の女性は高校生の時、男に誘拐され、以後7年間小さな天窓ひとつしかない狭い部屋に幽閉される。
週に一度食糧を運び、女性を抱いては帰る男。結果、生まれた男の子が今は5歳になる。二人は、決死の覚悟で脱出を試み家に戻るが、父母は離婚しており、高校生まで暮らした家にはすでに母の新たな恋人がいる。父は誘拐犯の子である孫を正視出来ず、逃げるように去ってしまう。世間は好奇の眼差しを向け、二人とも安心して普通の生活をすることが出来ない。そして、男の子ジャックは、「あの部屋に帰ろう」と言い出す。主役の女性役はブリー・ラーソン、子役はジェイコブ・トレンブレイ。この二人の演技は秀逸。
この映画を見ていて、安部公房の小説『砂の女』を思い起こした。やはり、1969年に安部公房本人の脚本により映画化されている作品だが、テーマに近いものがあるように感じたのだ。拘束と自由の狭間で揺れ動く実存。拘束の中にいれば自由は無いが選択に苦しむことも無い。行動の自由があれば何でも出来るが、その責任は選択した者の肩に全て掛かってくる。
調べてみたところ、原作の訳書も2011年に講談社から『部屋』として出ている。読んでみたくなった。
監督レニー・アブラハムソン。原作・脚本はアイルランドのダブリン生まれで現在はカナダ在住のエマ・ドナヒューで、そのため制作国にアイルランドが入っているらしい。
北米のとある地方。主人公の女性は高校生の時、男に誘拐され、以後7年間小さな天窓ひとつしかない狭い部屋に幽閉される。
週に一度食糧を運び、女性を抱いては帰る男。結果、生まれた男の子が今は5歳になる。二人は、決死の覚悟で脱出を試み家に戻るが、父母は離婚しており、高校生まで暮らした家にはすでに母の新たな恋人がいる。父は誘拐犯の子である孫を正視出来ず、逃げるように去ってしまう。世間は好奇の眼差しを向け、二人とも安心して普通の生活をすることが出来ない。そして、男の子ジャックは、「あの部屋に帰ろう」と言い出す。主役の女性役はブリー・ラーソン、子役はジェイコブ・トレンブレイ。この二人の演技は秀逸。
この映画を見ていて、安部公房の小説『砂の女』を思い起こした。やはり、1969年に安部公房本人の脚本により映画化されている作品だが、テーマに近いものがあるように感じたのだ。拘束と自由の狭間で揺れ動く実存。拘束の中にいれば自由は無いが選択に苦しむことも無い。行動の自由があれば何でも出来るが、その責任は選択した者の肩に全て掛かってくる。
調べてみたところ、原作の訳書も2011年に講談社から『部屋』として出ている。読んでみたくなった。