文化逍遥。

良質な文化の紹介。

2016年スペイン映画『パッション・フラメンコ』

2017年09月01日 | 映画
 8/31(木)、千葉劇場にて。
救急搬送されてから、ちょうど1週間。映画を観に行けるほどに回復したことを喜ぶべきか、たいした病気でもなかったのに救急車を呼んだことを恥じ入るべきか。う~ん、結果だけで判断するのはこの際止めておこう。歳をとると、後遺症が残るのが怖くなるもので、自立した生活を少しでも長く続けられるように心配が先に立つ。また、あの日(8/25)は日中35度ほどの気温で、昼間、掛かり付け医の所まで歩いていくのもしんどかった。その意味では、空調の利いた寝台が備えてある救急車は安心感がある。今回は、そのありがたさが身に沁みた。タクシー代わりに使う人も居ると聞くが、本当に必要な時に頼みたいものである。

 さて、本題。



 原題は『Sara Baras Todas Las Voces』。監督は、ラファ・モレス、ペペ・アンドレウ。現代のフラメンコ界を代表する踊り手の一人サラ・バラスの世界ツアーを様子を追ったドキュメンタリー。早くて正確なステップ、切れのあるするどい回転、見事な踊りをカメラは捉えている。ただ、ひとつのカットが短すぎる気がした。長くても20秒くらい、10を数える間に目まぐるしくカットが変り、めまい持ちの身としては目が回る感じがして、正直言って見づらかった。
 さらに、比較してはいけないかもしれないが、1993年に東京で見たクリスティーナ・オヨスと比べると、表現しているものが根本的なところで異なる様に思えた。どちらが良いか、という問題では無いが、オヨスは「動の中の静」を奥深いところで見せてくれた気がする。しかし、映像と、実際に見たものとでは違うので、この比較は意味が無いかもしれない。

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