9/22(金)、千葉劇場にて。悲しい映画だった。
監督・脚本アマンダ・シャーネル。言語は南サーミ語、スウェーデン語。時代設定は1930年代。北欧ラップランド地方に暮らす先住民族サーミ人を描いた映画。
劇中、サーミ人達は背の高いスウェーデン人達には「ラップ人」と呼ばれ、劣等民族として人類学上の研究対象にされている。そんな差別的状況の中で、主人公のエレ・マリャは、先住民族向けの寄宿舎を一人抜け出し都市を目指す。自らのバックボーンである民族服を焼き捨て、名前もクリスチィーヌと称し、必死にスウェーデン文化の中に入り込もうとしてゆくが・・・。
主人公のエレ・マリャを演じたのは、レーネ=セシリア・スパルロクというノルウェーに暮らすサーミ人で、実際にトナカイの放牧に従事しているという。興味深かったのは「ヨイク」といわれるサーミの民族音楽だった。日本のアイヌの歌「ウポポ」にも似た、素朴な旋律と即興性を持った歌は北欧の深い森の中に響き渡る。が、パーティー会場でスウェーデン人達に無理やり歌わされたエレ・マリャのヨイクは、力を失い、けっして響き渡ることはなかったのだった。
監督・脚本アマンダ・シャーネル。言語は南サーミ語、スウェーデン語。時代設定は1930年代。北欧ラップランド地方に暮らす先住民族サーミ人を描いた映画。
劇中、サーミ人達は背の高いスウェーデン人達には「ラップ人」と呼ばれ、劣等民族として人類学上の研究対象にされている。そんな差別的状況の中で、主人公のエレ・マリャは、先住民族向けの寄宿舎を一人抜け出し都市を目指す。自らのバックボーンである民族服を焼き捨て、名前もクリスチィーヌと称し、必死にスウェーデン文化の中に入り込もうとしてゆくが・・・。
主人公のエレ・マリャを演じたのは、レーネ=セシリア・スパルロクというノルウェーに暮らすサーミ人で、実際にトナカイの放牧に従事しているという。興味深かったのは「ヨイク」といわれるサーミの民族音楽だった。日本のアイヌの歌「ウポポ」にも似た、素朴な旋律と即興性を持った歌は北欧の深い森の中に響き渡る。が、パーティー会場でスウェーデン人達に無理やり歌わされたエレ・マリャのヨイクは、力を失い、けっして響き渡ることはなかったのだった。