やっと、朝晩に涼風が吹くようになってきた。夏バテ気味。
前回と同じく、近くの図書館で借りた落語のDVDで、五街道雲助の『双蝶々(ふたつちょうちょう)』。この人は、十代目金原亭馬生の弟子で、前回の桃月庵白酒の師匠に当たる人。1948年生まれというから、私よりほぼ一回り上になり、ことし71歳。DVD収録は2008年2月、ビクター落語界より。この頃、桃月庵白酒と共に「親子会」と称して長演の落語をかけていたようだ。
『双蝶々』はいわゆる芝居噺の大ネタで、このDVDでも通しで1時間40分ほど。ただし、全体を3部に分けた時の「長屋」「権九郎殺し」を65分程で一度高座を下り。その後「雪の子別れ」を33分程で演じられている。芝居噺だけに、しぐさも細やかさと大胆さが求められ、相当の気力と体力がなければ出来ない噺だ。この時雲助師匠60歳のはずだが、見た目も若々しく無駄のない噺ぶりは、みごと、という他ない。おそらく、この映像は、後の噺家さん達のお手本になるのではないだろうか。
笑えるところのほとんど無い、重いテーマの長い噺だが、古典落語のひとつの「極」がここにある。「寄席」では、テレビのバラエティー番組の延長の様なことをやっていると思っている人達に、このようなDVDを一度見てもらいたいものだ。認識が変ることだろう。ただし、平日の寄席では、出演者各人の時間が割り当てられており、『双蝶々』のような長演はまずかからない。かかったとしても、前半部分を端折って「雪の子別れ」が真打ちでかかるくらいだ。本格的な長い噺を聴くには、落語会や独演会に足を運ぶ必要がある。
前回と同じく、近くの図書館で借りた落語のDVDで、五街道雲助の『双蝶々(ふたつちょうちょう)』。この人は、十代目金原亭馬生の弟子で、前回の桃月庵白酒の師匠に当たる人。1948年生まれというから、私よりほぼ一回り上になり、ことし71歳。DVD収録は2008年2月、ビクター落語界より。この頃、桃月庵白酒と共に「親子会」と称して長演の落語をかけていたようだ。
『双蝶々』はいわゆる芝居噺の大ネタで、このDVDでも通しで1時間40分ほど。ただし、全体を3部に分けた時の「長屋」「権九郎殺し」を65分程で一度高座を下り。その後「雪の子別れ」を33分程で演じられている。芝居噺だけに、しぐさも細やかさと大胆さが求められ、相当の気力と体力がなければ出来ない噺だ。この時雲助師匠60歳のはずだが、見た目も若々しく無駄のない噺ぶりは、みごと、という他ない。おそらく、この映像は、後の噺家さん達のお手本になるのではないだろうか。
笑えるところのほとんど無い、重いテーマの長い噺だが、古典落語のひとつの「極」がここにある。「寄席」では、テレビのバラエティー番組の延長の様なことをやっていると思っている人達に、このようなDVDを一度見てもらいたいものだ。認識が変ることだろう。ただし、平日の寄席では、出演者各人の時間が割り当てられており、『双蝶々』のような長演はまずかからない。かかったとしても、前半部分を端折って「雪の子別れ」が真打ちでかかるくらいだ。本格的な長い噺を聴くには、落語会や独演会に足を運ぶ必要がある。