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2018年スペイン・ポルトガル・ベルギ―・フランス・イギリス映画『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』

2020年02月03日 | 映画
 1/30(木)千葉劇場にて。監督は、テリー・ギリアム。言語は、ほんどが英語。原題は、『The Man Who Killed Don Quixote(ドン・キホーテを殺した男)』。
 ドン・キホーテは、人文系の学問を学ぶ者にとって、永遠のヒーローなのかもしれない。狂人扱いされても自らの理想を追うことを止めず、倒れるまで進み続ける。その姿に自らを重ね合わせ、感動するところがあったようにも思う。セルバンテスの原作小説でも、1972年の映画『ラ・マンチャの男』でも感涙にむせんだものだった。この映画でも、本来は靴職人だが、自らをドン・キホーテと信じ込む役のジョナサン・プライスの演技が素晴らしかった。





 この作品、完成までにかなりな紆余曲折があったようで、以下に[映画.com ニュース]からその経緯を抜粋しておく。


 『構想から約30年、9回も企画が頓挫しながらも完成にこぎつけた鬼才テリー・ギリアム監督の「ドン・キホーテを殺した男(The Man Who Killed Don Quixote)」が、「テリー・ギリアムのドン・キホーテ」の邦題で2020年1月24日の公開が決定、このほどポスタービジュアルがお披露目された。

2000年にスペイン・マドリードで撮影が始まるが、撮影現場周辺を軍用戦闘機が飛び交い、あえなく中断。さらに鉄砲水に襲われ撮影機材が流出し、景色も様変わりしてしまう悲劇に見舞われる。その後も、ドン・キホーテ役のジャン・ロシュフォールが腰痛を訴え、歩行不可能になり企画が頓挫。そのほか資金繰りやキャスティング、権利関係の問題により幾度と企画が頓挫しては、再び立ち上がり、2017年に完成。第71回カンヌ国際映画祭のクロージングを飾った。

映画は、スランプに陥ったCM監督トビーが、10年前に撮影した映画「ドン・キホーテを殺した男」でドン・キホーテ役に抜擢した老人ハビエルと再会したことで、奇怪な旅路に巻き込まれていく物語。

過去の企画でジョニー・デップやユアン・マクレガーらが候補に挙がっていた主人公トビー役を射止めたのは、「パターソン」や「ブラック・クランズマン」「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」など話題作への出演作が続くアダム・ドライバー。自身をドン・キホーテと信じる老人ハビエル役を、TVシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズに出演し、テリー・ギリアムとは「未来世紀ブラジル」(85)など4度目のタッグとなるジョナサン・プライスが演じる。

また、トビーのボスをステラン・スカルスガルド、ボスの妻でトビーを誘惑するジャッキにオルガ・キュリレンコ。そのほか、ジョアナ・リベイロ 、オスカル・ハナエダ、セルジ・ロペスら実力派ベテラン俳優から期待の若手俳優が脇を固める。』

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