オーストリアのDOCUMENTレーベルから出ている「Field Recordings」のシリーズから、vol.7のFlorida(フロリダ)1935-1936。つまりは、1935年から翌1936年にかけて、アメリカのフロリダ州でフィールド録音されたものを集めたCD。
わたしが、ギターやヴォーカルのお手本にしているミュージシャンのひとりにブラウニー・マギー(Brownie McGhee 1915~1996)という人がいる。この人と長年にわたりコンビを組んでブルースハープ(10穴ハ-モニカ)を吹いていたのがサニー・テリー(Sonny Terry 1911~1986)だった。この人はマギーだけでなく数多くのミュージシャンと共演し、単独でもハーモニカを吹きながら歌うというスタイルで演奏した。演奏技術は、あまた居るハーピストの中でも特異なものがあり、ブルースファンよりも、むしろフォークファンに人気が高かった人だった。実際、サニー・テリーのスタイルは後のモダンブルースへ与えた影響は少ないように思われる。ある意味「孤高のハーピスト」とも言えるが、今回取り上げたCDを聴くと、テリーとの共通点あるいはルーツを垣間見ることが出来る録音が含まれている。
具体的には、CDの1~8に入っている「Booker T.Sapps & Roger Matthews」という1935年にフロリダ州Belle Gladeというところでの録音だ。テクニックもさることながら、ハーモニカの音のコントロールの仕方、あるいはヴォーカルの入れ方などにテリーとの共通しているものが感じられる。サニー・テリーは、ノースキャロライナ出身で、この1935年当時は、すでにミュージシャンとして録音活動もしているので、このフロリダ州で録音されたものと具体的な接点はないかもしれない。が、けっして「オンリーワン」というわけではなく、東部にはテリーのバックボーンとでもいうべきものが確かにあったことを感じさせてくれるのだ。なお、CDのジャケットの下側に写っている帽子をかぶった人の向かって左がRoger Matthewsで右がBooker T.Sappsとクレディットされている。その上に、ギターを構えているのはGabriel Brownで後ろがRochelle Frenchになっている。ともに、素朴でご機嫌なフォーク・ブルースを聴かせてくれる。
というわけで、イーストコーストのハーモニカブルースやプリ・ブルースとも言えるものに興味のある人には聴く価値がある一枚。
わたしが、ギターやヴォーカルのお手本にしているミュージシャンのひとりにブラウニー・マギー(Brownie McGhee 1915~1996)という人がいる。この人と長年にわたりコンビを組んでブルースハープ(10穴ハ-モニカ)を吹いていたのがサニー・テリー(Sonny Terry 1911~1986)だった。この人はマギーだけでなく数多くのミュージシャンと共演し、単独でもハーモニカを吹きながら歌うというスタイルで演奏した。演奏技術は、あまた居るハーピストの中でも特異なものがあり、ブルースファンよりも、むしろフォークファンに人気が高かった人だった。実際、サニー・テリーのスタイルは後のモダンブルースへ与えた影響は少ないように思われる。ある意味「孤高のハーピスト」とも言えるが、今回取り上げたCDを聴くと、テリーとの共通点あるいはルーツを垣間見ることが出来る録音が含まれている。
具体的には、CDの1~8に入っている「Booker T.Sapps & Roger Matthews」という1935年にフロリダ州Belle Gladeというところでの録音だ。テクニックもさることながら、ハーモニカの音のコントロールの仕方、あるいはヴォーカルの入れ方などにテリーとの共通しているものが感じられる。サニー・テリーは、ノースキャロライナ出身で、この1935年当時は、すでにミュージシャンとして録音活動もしているので、このフロリダ州で録音されたものと具体的な接点はないかもしれない。が、けっして「オンリーワン」というわけではなく、東部にはテリーのバックボーンとでもいうべきものが確かにあったことを感じさせてくれるのだ。なお、CDのジャケットの下側に写っている帽子をかぶった人の向かって左がRoger Matthewsで右がBooker T.Sappsとクレディットされている。その上に、ギターを構えているのはGabriel Brownで後ろがRochelle Frenchになっている。ともに、素朴でご機嫌なフォーク・ブルースを聴かせてくれる。
というわけで、イーストコーストのハーモニカブルースやプリ・ブルースとも言えるものに興味のある人には聴く価値がある一枚。