能登半島地震は死者128人となり孤立集落も多く、連絡のつかない人や行方不明者も多く、現地の困窮も続きそうです。道路が満足に通行できない上に渋滞やガソリンを求めて行列と支援が全国から集まっているのに基本的救援体制とか支援基地と道路の復旧渋滞対策を連携して加速しなければ復旧もままなりません。
通貨の発明は、人類の発展と集約に格段に加速させました。言葉以上に人々の生活に馴染み広がったのです。言葉以上に人々の信用も得たのです。
それはかつては厳格な憲法マグナカルタの上にも現れ、人々をヒエラルキーで区別し、罰と賠償額の明記という形で表しています。現在では性差別や生まれや人種間で差はなく等しく平等であるという風に書かれるようになっているものの貧富の差という形の格差は顕著で未だヒエラルキーの解消はできていないのです。
日本では小泉政権の時に郵政民営化、大胆な規制緩和ということで非正規社員の拡大、派遣労働者という弱者が多数生まれ同じ職場で同じ仕事をしても福利厚生から賃金まで差があるという社会ができてしまいました。もともと競争原理からよりサービスや技術の高いものが生き延びるはずでしたが格差の激しい不公平感の強い社会になってしまったのです。そのうえかつては世界のトップレベルの会社がいくつもあったのに今ではいくつもないのです。世界での競争に負けていったのは日本の社会が非常にまじめで厳格で勤勉な民族なためになにかと官の規制が強く、非常に優秀で海外では真似のできない完璧な製品を作ってきました。半導体の世界でも日本のクリーンルームで作る半導体は世界を驚かせました。しかし、日本ほど優秀でなくとにかく安くて一応動く程度の半導体に市場を奪われていくのです。そしてそれは日本の市場の閉鎖性といわれそこで生き残る製品はガラパゴスなどといわれ世界とは違う進化を遂げたものになっているのです。日本の非正規労働拡大で大量リストラが起き金型職人とか、腕の良いベテラン職人は韓国や中国に高額の給与と待遇で迎えられ今までろくでもなかった中国、台湾、韓国製品は急速にその品質を向上させました。そういった厳格化やがんじがらめの規制は土地利用や観光地にも影響が見られます。農地の利用や農業という産業の育成も完全な失敗です。モノポリーというボードゲームをやった人はそのゲームで勝つひとつの王道としてボードウォークを手にいれそこにホテルを建てることと経験しているはずです。資本とは市場の独占と土地の高度利用です。しかし、日本の場合観光地でも景観や開発を規制する方が強く、美しい景色を誰にでも平等に楽しめるという生真面目な姿勢でせっかくのチャンスを逃してきたのです。例えばこの間訪れた松島も日本三景とされ外国人がほとんどというかんじでしたが、ハワイや香港みたいな高層ビルの立ち並ぶ観光地ではありません。日本にも高級別荘地や高級リゾート地はあるもののボードウォークのように投資される土地は少なく都市化される大都会も限られています。小泉政権の頃も土地を高度利用するため国家プロジェクト的に計画される動きはありました。それが安倍氏の時代の特区という言葉とともに計画されましたが今ではその特区がどうなったのか誰も知りませんし昭和の焼き直しの東京五輪と大阪万博とリニア新幹線に置き換わり、どれも芳しい成果もなさそうです。これは前から指摘され明治時代の官僚機構の名残などといわれ、官僚の人事権を官邸に移すなどの措置がされましたがその結果の弊害が強かったことを菅氏の時代に露呈しました。次には何が待ってるのでしょう。