King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

コーヒーの味とグランドデザイン

2024年09月09日 17時43分26秒 | 珈琲
現在コーヒー店では一杯ずつハンドドリップする、もしくは機械で一杯取りで出すというのが主流となっています。これは人件費が高くなり人海戦術で珈琲を出すというのができなくなった結果だと想います。
ただ、名古屋のモーニングを出す喫茶店など未だに50人とりのホーローのビーカーにネルで落とした珈琲が供されます。それは朝の一辺に100人のお客様にも対応できるオペレーションでそれが何回転もするのです。
店の中央に原子炉のような湯沸し器がありその回りにビーカーの珈琲が落とされいつもの味で朝が迎えられるのです。馬蹄型もしくは円形に配されたカウンターと朝は珈琲とタマゴサンドや野菜サンド、ホットドック、茹で玉子におにぎりと朝とお昼の準備もできるような珈琲スタンドが昔はありました。イノダコーヒーのようにそういう店は年中無休で学生やサラリーマンでごった返し毎朝寄らねばならない場所でそこで飲む珈琲で本物の味を知り、また他の店でもネルで一杯ずつハンドドリップする店では遜色なく本物の珈琲が供されていたものです。世の中色々と変わり本物の味が普通に標準でなくなったとき、町の水準もチェーン店のコーヒーにとって変わられたり、一杯取りでも標準でない味に気付けない人が増え何が美味しい珈琲かさえあやふやとなってしまったのです。
ですから当店の常連さんのように他所で飲むと胸焼けがするということになってしまい外に珈琲を飲みに行くという習慣もなくなり珈琲文化もまだらの地図のようなものになり味を楽しむというより昔はあったものを懐かしむようなものが喫茶店巡りの目的になってしまったのです。
秩父に今あるのも本当に古いコーヒー専門店だったり、昭和の香りのパフェやナポリタンが味わえる店だったり、自家焙煎で炭火焙煎だったり、はたまたキーコーヒーの喫茶店だったりと昔のように普通に本物の味が普通にどこでも味わえる状況になくまして50杯落しの店はありません。
昔の50杯落しの味を知る人は今でもそういう店にかよっているでしょうしそういう店が現存する地域もあります。
どこに行ってもレストランでも飲食店でもファミリーレストランでもコンビニでもコーヒーはあります。それこそ自動券売機でも缶入りのものまであるのですからいかに需要が広いのかと思いますが私は他所ではコーヒーは飲みません。スキーの時には宿にドリップパックを持ち込みます。
名古屋の喫茶店のようになにげに50杯取りのネルの珈琲があるところではそれが珈琲文化としてグランドデザインに入っていい地域です。
秩父の場合自家焙煎と古い喫茶店と猫のいる路地の多い町はグランドデザインになりますが名古屋の喫茶店のような店はなくそれに気がついている人もないので路地を巡る楽しさや古い町並みとレトロな喫茶店を巡るがテーマになります。もし個性を競い味に言及するならばご勝手にとなります。
今は焙煎機も変わり自動て技術の介入しないものも出てきており、自家焙煎の手法を競うのも時代遅れな感があり、自動でも胸焼けがするようなものはできなくなったのです。となると胸焼けがするようなものは根絶するがせめてグランドデザインになるかもしれません。




  
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