King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

そば屋とミル

2023年06月15日 23時39分06秒 | 珈琲
当店にはミルは5台ほどあります。しかし、ここ一番の試飲のときにはポーレックスの手回しミルを使います。
そして落とすのは当店オリジナルのネルの手作りドリッパーです。でも、最近はあえてペーパーで落とすことも多く、それだけ最近のペーパーは性能がよいのです。
ずん喫茶を見ているとプロなのにあれっという淹れ方の店が多々あり、珈琲学校で修行したというような人はその学校で教わった淹れ方をずっとやってるケースがほとんどなのです。
つまり進化も進歩もないのです。
当店で試飲する際いつもどんな淹れ方か聞いてもまともに答えられる人が意外と少ないのです。
どんな珈琲が好きかと聞くと酸味のない珈琲とほとんどの人が答えます。
この酸味とはと昔は良く話をしましたがいっこうにこの酸味が嫌いの人は減らないのです。
そして淹れ方やミルの性能でも味が変わり、酸味のコーヒーも再現可能です。
性能の悪い微粉だらけで静電気まみれの豆をゆっくり時間をかけて落とせば酸っぱいコーヒーになります。
つまり5万円もするような電動のミルを使いひとつ穴のドリッパーを使っている人は酸味が苦手とはいわないのです。
さて、私が使う手回しのミルは8000円ほどですがかつては品薄で買えない時期もありました。今は国産でも数社が似た物をを出していて値段もまちまちです。
この手の最高峰はドイツのザッセンハウスですが、味はポーレックスなのです。売られているザッセンハウスは某銀座のデパートの品だとしても本物のドイツの職人の手による製品とは限りません。さらに美術品のような真鍮のボディですが中の刃は鋳物なのです。全く刃の形は同じポーレックスはセラミックで味に違いがありそれに気がついてしまうとステンレスのカッター刃や色々なミルを試して5万円のミルより上だと結論付けたのです。このように味の変化を気にとめ、日々季節とその空気感を味わい珈琲も変化させていくといった今のスタイルにたどり着きましたが美味しい珈琲を求めている人でもまず自分の淹れ方を検証しよういう人は少ないのです。酸っぱいコーヒーの原因はあなたですよという悲しい現実も向き合ったことがないのです。なかには自分の淹れ方がいかに素晴らしいのか長々と説明される方もいたり、形から入るとドリッパーからペーパーから一式依頼されたこともあります。
ときには味だけでなく気分を変えて珈琲スタンドを変えてみたりドリッパーを変えてみて珈琲シーンの演出をするのもいいでしょう。その根底には定番を知るという基本もあるのです。次回はその定番についてお話しします。

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