金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

3:角田光代『さがしもの』

2025-01-31 14:36:09 | 25 本の感想
角田光代『さがしもの』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
あんたがその本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ。

「おばあちゃん、幽霊になってもこれが読みたかったの?」
運命を変え、世界につながる小さな魔法「本」への愛にあふれた短編集。

「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」、
病床のおばあちゃんに頼まれた一冊を求め奔走した少女の日を描く「さがしもの」。
初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。
持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など九つの本の物語。
無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める。
『この本が、世界に存在することに』改題。
 
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ずいぶん前に仕事のために読んだもの。
 
いやー、びっくりした。
ブログの記事によると、改題前の『この本が、世界に存在することに』を
2008年に読んでいるのだけど、本当にまったく、一フレーズたりとも、
記憶に残っていなかったから。
角田さんの本の中でも、割と好みだったと書いているのに、
まったく覚えていない。
 
本にまつわる短編集で、作品同士のリンクはなし。
収録作品は以下の通り。
 
「旅する本」
「だれか」
「手紙」
「彼と私の本棚」
「不幸の種」
「引き出しの奥」
「ミツザワ書店」
「さがしもの」
「初バレンタイン」
 
「不幸の種」と「引き出しの奥」が好き。
小中学生にも読ませたいのだけども、
メインじゃないところで性的な言葉が出てくるので
気軽に勧められないのが残念。
 
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2:坪内政美『駅スタンプの世界』

2025-01-18 15:08:58 | 25 本の感想
坪内政美『駅スタンプの世界』
★★★★☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
探す、押す、眺める、つくる⁉ 寄贈する⁉
鉄道カメラマンの坪内政美さんが楽しんでいる
鉄道スタンプの世界へとご案内。
全国のスタンプコレクションをできるだけ掲載。
それだけではなく、もう失われたかと思われていたスタンプの探しかた、
きれいにスタンプを押せる方法のアドバイス、
さらには駅スタンプの作りかた、寄贈の仕方までをお伝えします。
一度はまると抜けることのできない、
魅惑の駅スタンプの世界へとご案内する1冊です。
 
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そんなに熱心に収集しているわけではないのだけども、
旅先で目につけば手帳に押している駅スタンプ。
著者はそんなエキス スタンプを収集するだけでなく
自ら作って寄贈までしてしまう、駅スタンプを愛する人。
こういう何かに大きな愛を注ぐ人の
コレクションを見るのは大好き。
 
一応地方別には分けられているのだけども、
各駅の位置関係がわかるようになっているとさらによかった。
というのも、名所や名産品がスタンプにデザインされているので、
この本で旅行先の駅スタンプを調べられると
観光に役立ちそうだと思ったから。
駅スタンプファンでなくても手に取る可能性が高くなるし。
 
廃線・廃駅・無人駅化……と鉄道自体が苦しい状況にあるだろうし、
コストの問題もあるから、仕方ない面もあるのだけども、
駅スタンプのような「なくても困らないけどあると、うれしい」ものが
減っていくとしたら、淋しいことだ。
 
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1:アンソロジー『X’mas Stories: 一年でいちばん奇跡が起きる日』

2025-01-15 14:06:24 | 25 本の感想
アンソロジー『X’mas Stories: 一年でいちばん奇跡が起きる日』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
もう枕元にサンタは来ないけど、
この物語がクリスマスをもっと特別な一日にしてくれる――。
六人の人気作家が腕を競って描いた六つの奇跡。
自分がこの世に誕生した日を意識し続けるOL、
イブに何の期待も抱いていない司法浪人生、
そして、華やいだ東京の街にタイムスリップしてしまった武士……!
ささやかな贈り物に、自分へのご褒美に。
冬の夜に煌めくクリスマス・アンソロジー。
 
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先輩に借りた本。
収録作品は以下の通り。
 
朝井リョウ「逆算」
あさのあつこ「きみに伝えたくて」
伊坂幸太郎「一人では無理がある」
恩田陸「柊と太陽」
白河三兎「子の心、サンタ知らず」
三浦しをん「荒野の果てに」
 
「クリスマス」という言葉や表紙から受ける
ロマンチックな要素はほとんどなし。
かなり好き嫌いの分かれる話が多いように思う。
 
「柊と太陽」「荒野の果てに」が面白かった。
「逆算」「一人では無理がある」は、好みではないけれでも、
上手いと感じる安定感がある。
そして既読の本で「合わないな」と感じた作家さんの作品は、
短編でもやっぱり合わない。
 
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