金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「光る君へ」♯48

2024-12-15 21:36:58 | 大河ドラマ「光る君へ」

最終回は拡大版。

最後まで倫子さまの格が高いままで良かった。

すっかり気力をなくしてしまった道長のために

まひろに向かって「殿の妾になってくれない?」と言い、

道長の最期が近いと思えばまひろ を呼び出して会わせ、

恨み言らしい恨み言は、何も知らない娘の心を奪ったことについてのみ。

消して激昂せず、意地悪もせず。

でも愛されない悲しみもこれまできちんと描いてきたから、

決して平気なわけではなく、

高貴な姫君の気品と正妻の矜持ゆえの振る舞いだとわかる。

メインの登場人物間では

「女の敵は女」という描き方がなされなかったの、

令和ナイズドされた少女漫画 という感じで安心したよ。

ききょうともちゃんと仲直りしてたし。

 

正直なところ、メイン二人の恋模様にも

その後の執着を残した関係性にも全然ときめかなかったのだけど、

脚本にベテランらしい引きと構成のうまさがあって

最後まで安心して見ていられた。

政治のグダグダっぷりを示して

貴族政治の崩壊を予感させるとともに、

道長の功績を「平安の世に保ったこと」として、

道長の死=「平安」の終焉としたのも良かった。

周明だけが本当にわけわからんかったが……

平安女流文学の周辺を美しい映像で見せてくれただけで

感謝だよ!!

 

【その他いろいろ】

 

・行成くん、道長と同日に死去。

 わけがわからんが、史実だから仕方ないね。

 「推しと同時に死ぬ」というには、

 あまりにも行成くんがかわいそうな目に遭いすぎてて、

 ハッピーには受け取れない……。

・衛門先生に「あなたが誇らしい」と告げて自信を持たせる倫子さま、

 編集者としても有能。

・明子さまにはお兄ちゃんがいて本当に良かったね。

・顕光の面の皮の厚さ、見習いたいよ。メンタル強すぎ。

・道綱くんは、最後までアホボンで癒しだった。愛嬌の塊。

・菅原孝標女までまひろと絡ませるサービスぶり。

 

* * *

 

来年の「べらぼう」は脚本家さんが実力派なのと、

マイナー題材で楽しみ。

でも、レビューは、

「書かずにはいられない!ってくらい面白かったら」

にしようかな。

 

 


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画:『ゴールデンカムイ』 | トップ | ドラマ『ゴールデンカムイ』 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ゆきこ)
2024-12-16 12:06:40
最後までとてもよかったね!
1年間、満足でした。

個人的には、実資と隆家のイメージがだいぶ変わったのと、
あんなに「紫式部と道長がそんな恋仲なんて変!」と思ってたのに、最後はとても自然に受け入れてしまっていて驚いた。

双寿丸が最後いい仕事したね。
摂関政治全盛期は、移行期だったんだなとよくわかった。
返信する
>ゆきちゃん (晶子)
2024-12-16 18:06:35
創作の割合が高くて、わりと無茶なこともやってるんだけど、
人物と心情がちゃんと描けていたからドラマとして面白かったよね。
周明の必要性は最後までわからなかったが、双寿丸の登場にはちゃんと意味があった!
返信する

コメントを投稿