金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

2024 読書と映画のまとめ

2024-12-31 15:32:56 | 1年のまとめ
このまとめを書くために記事を遡ってみたら、
2024年、仕事関係の資料以外の本を読んでいなさすぎて
びっくりした!
物理的にはたいして忙しくはなかったのだけども、
長期間携わっていた仕事のせいで、
ずっと気持ちに余裕がなかったのだった。
 
でも、今年は、
 
・いっぱい旅行した
・初めて観劇をした
・初めての種類のイベントに複数回参加
 
となかなか充実した1年で、大満足。
 
新しいジャンルの仕事も舞い込んできて、
来年がとっても楽しみ!
 
ということで、1年をふり返って、
今年も読書と映像作品のベストをまとめてみた。
 
********
【小説】
 
①瀬尾まいこ『私たちの世代は』
②辻村深月『この夏の星を見る』
③戸森しるこ『ぼくらは星を見つけた』
④山本周五郎『樅ノ木は残った』
 
気持ちに余裕がなくなると、長編の小説を読まなくなる
(短編は区切りをつけやすいから、心がければ読める)。
何を読んだのかも覚えていなかったくらい。
高評価だったのは上記の ①~③。
『樅ノ木は残った』は、好みかどうかという評価基準を超えた
作品なのだけど、印象的だったので入れた。
 
【小説以外】
 
①Emi『今日から変わる わたしの24時間』
②岡本真帆『水上バス浅草行き』
 
今年は、新しく現代歌人の短歌集を読み始めた。
韻文には、たぶん日本人の平均よりは触れていると思うけど、
それは仕事柄であって、積極的に読もうとしてこなかったのだった。
新規開拓のつもりで、手に取りはじめた。
 
【漫画】
 
①乃木坂太郎 『夏目アラタの結婚』
②荒井ママレ『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』
③山岸凉子『日出処の天子』
 
いちばん読んだのは、実写ドラマを契機に再読した『ゴールデンカムイ』だけど、
これは再読なので除外。
新規で読んだ中では『天幕のジャードゥーガル』と
『後ハッピーマニア』も面白かった。
これらはストーリーがまだ序盤だろうから、来年度以降に持ち越し。
 
【映画】
 
①『チャチャ』
②『夏目アラタの結婚』
③『ラストマイル』
 
今年見た映画は11本。
見た直後の評価で言ったら、
『窓ぎわのトットちゃん』
『ルックバック』
が高いんだけど、こういうふうに後で振り返ったときに
選出するのは、違う映画だから面白い。
「よくできている」より「好み」の映画の方を選んでる。
全体の出来が良くなくても、ものすごく好きなところがある映画は印象的。
『チャチャ』は2回見に行き、パンフレットも買った。
 
【ドラマ】
 
①『95』
②『ゴールデンカムイ』
③『光る君へ』
 
数回しか見ていないものもあったけど、
ドラマはわりと見ていた。
2024年度のベストは、断然『95』。
これはかなり好き嫌い分かれそうだし、
「いきがった高校生が暴れてただけじゃん」
という感想には「確かにね」としか言いようがない。
私も、キャストが違ったら、選ばなかった可能性があるし、
そもそも見ていなかった。
でも二度と戻らない季節、自由なようで自由でない、
高校生ならではの葛藤が眩しいのよ〜!
『光る君へ』は文句をつけたいところがいくつもありつつ、
なんだかんだ楽しく最後まで見ていた。
 
*****************************************
 
2025年は、生活の中に読書や映画・ドラマ鑑賞を
自然に組み込んでいけるようなリズムを作りたい。
「娯楽なんだから、無理に読んだり見たりしなくていいじゃん」
という気持ちもあるのだけども、私の場合、
これらは仕事も兼ねているので「読まなきゃ/見なきゃ」の呪縛から
逃れることはできないのだった……
最近は、一日の時間割に組み込んでいて、
しかも夜になると手つかずになりがちだから、
明るいうちに消化している。
これを義務じゃなく習慣にできたらいいな。
 
ご訪問くださっているみなさま、今年もありがとうございました。
よいお年を!
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245-246:最近読んだ本

2024-12-31 15:13:40 | 24 本の感想
柿崎こうこ『50歳からの私らしい暮らし方』
 
久しぶりの著者さん。
若いころ、どうしても美容に興味が持てず、
この方のエッセイ本を読んで美意識を引き上げようとしていた。
今回も、「自分もやらなきゃ」と思えることがいくつかあってよかった。
 
 
 みしぇる『ミニマルに暮らす with 無印良品』
 
無印、なんだかんだで私も製品をいっぱい持ってるな……。
ダークブラウンの家具と、半透明の事務用品・収納用品が好き。
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242-244:最近読んだ漫画

2024-12-31 15:10:13 | 24 本の感想
 ヤマザキコレ『魔法使いの嫁〈1〉』
 
人気がある作品なのは知っていて、楽しみにしていたのだけども、
「あれ???」ってくらい合わなかった。
不快な要素も拙く感じる部分も一切なかったのに、
単純にnot for meで、心が動かなかったとという感じ。
 
 
おづまりこ『おひとりさまのゆたかな年収200万生活3』
 
シリーズをどこまで読んだのか忘れてしまったし、
自分とはだいぶん生活環境も異なっているけれど、
「生活を楽しもう!」という初心に返らせてくれるから好き。
 
 
池田暁子『池田暁子の必要十分料理』
 
片付けや時間管理についての本のときは、
「わかる~」しかなかったのだけども、
自分が料理に苦労したことがないせいか、
「そこでつまずくのか~!」
という新鮮さがあった。
 
 
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ドラマ:『すいか』

2024-12-31 15:07:54 | 2024年に見たドラマ

『すいか』第1~3話

 

TVerの期間限定配信にて。

誰かが以前おすすめしていたから見た。

 

主人公の変人めいた振る舞いにわざとらしさを感じて

第1話はあまり面白いと思えなかったのだけども、

回を重ねるごとにドラマに自分の気持ちが馴染んでいった。

筋はあってないような、ゆるい空気感と人々の暮らしぶりが好き。

 

先も見たかったのだけれども、時間切れで第3話まで。

 

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映画:『ルックバック』

2024-12-18 18:27:57 | 映画の感想
2024年の映画⑫『ルックバック』(押山清高 監督)
★★★★☆
 
【公式サイトのあらすじ】
 
学年新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野。
クラスメートからは絶賛を受けていたが、
ある日、不登校の同級生・京本の 4コマを載せたいと先生から告げられる...。
二人の少女をつないだのは、漫画へのひたむきな思い。
しかしある日、すべてを打ち砕く出来事が...。
胸を突き刺す、圧巻の青春物語が始まる。
 
********************************
 
友人宅にてアマプラで。
 
原作を読んだのがずいぶん前なので詳細には覚えておらず、
アレンジされている箇所は一部しかわからなかったのだけども、
原作の持つムードを壊さないようにうまく演出されていたと思う。
結末を知っているために、悲劇が起こる前の
キラキラした二人の場面だけですでに泣きそうだった。
 
情熱と友情の物語で、理不尽な悲劇な襲いかかっても、
前向きなラストを迎えるので陰鬱な気分が残らないのもいいところ。
 
小学生だった主人公の描く漫画、絵は小学生らしいんだけども、
小学生であそこまでちゃんとオチをつけてまとめられるの、
すごい才能だと思うよ!!
 
 
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241:穂波晴野『吉祥寺うつわ処 漆芸家・棗芽清乃の事件手帖』

2024-12-17 08:23:52 | 24 本の感想
穂波晴野『吉祥寺うつわ処 漆芸家・棗芽清乃の事件手帖』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
研究用の貴重な美術品を割ったという、あらぬ疑いをかけられて
大学で浮いてしまった女子大生・花岬麻冬(ルビ:はなさきまふゆ)。
そんな失意の彼女が吉祥寺で出会った
漆芸家・棗芽清乃(ルビ:なつめきよの)。
「あなたには、あなたにとっての真実があるのでしょう、
それを歪めてはいけません」
麻冬の事情を知り、そう語りかける清乃は
まるで見てきたかのようにその真相を解き明かしていくが、
彼女の力はそれだけではなかった――。
がけっぷち女子大生&美しき漆芸家が贈る、心温まる陶芸ミステリー。
 
****************************************
 
清野さんの素敵さは登場時から一貫しているし、好きな題材。
それだけで作品に好感が持てるのだけども、
全体を通して、主人公をはじめとする登場人物の思考回路や他者との距離感に
首をひねることばかり。
ストーリーの都合でキャラクターが動いているからなのか、
いちいち「なんでそうなる?」という違和感が生じてしまう。
 
作者さんの語彙や表現の豊かさが、
一人称で語る主人公のキャラクターと齟齬をきたして、
ちぐはぐな印象になってしまっているのも、もったいない。
 
無理にミステリーにしなくても素敵なお話が書ける方なんじゃないかなと思うので、
別の作品が出たら読んでみたい。
 
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ドラマ『ゴールデンカムイ』

2024-12-16 18:22:41 | 2024年に見たドラマ

WOWOWオンデマンドの契約をした理由は、

映画版のレビューで書いた通り。

最初は、WOWOW高いな……と思ったけど、

映画2回分より安い値段で

「ドラマ9話+メイキング9話分+キャストインタビュー」

が見られるなら安いと思った。

「ゴールデンカムイ」関連の配信だけで十分に元が取れる満足感。

 

ドラマは「映画の続き」という位置づけで、

二瓶のエピソードから、鯉登登場&白石奪還までの全9話。

映画版と同様に、再現度がすごい。

桜井ユキさんの家永は「三次元になったら、こうなるだろうな」という

「それらしさ」があったし、姫は笑っちゃうくらい姫だったし、

中川大志くんの鯉登もとってもうるさくて可愛い。

あと、キロランケ役の池内博之がめちゃくちゃかっこよくて、

俳優さんの魅力再発見でもあった(GTOの印象で固定されてた)。

 

競馬場が賭場になってたり、空中戦が地上戦になってたりと

原作からカットしたり改変したりしたエピソードもあるのだけども、

ちゃんと話の流れやキャラクターに沿ってるから違和感なし。

俳優さんたちだけでなく、メイクや料理、美術など、

各分野のプロフェッショナルたちの奮闘が見られるメイキングも楽しい。

 

あと、私はあまりテレビを見ないので、これを機に知った俳優さんも多く、

世の中にはいろんなタイプのイケメンがいるのだな……と感心した。

作中で美男設定でなくても、演じている方の多くは美男なの。

 

映画と今回のドラマで、原作の1/3を消化したところ。

最後まで実写化してもらえることを期待!

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大河ドラマ「光る君へ」♯48

2024-12-15 21:36:58 | 大河ドラマ「光る君へ」

最終回は拡大版。

最後まで倫子さまの格が高いままで良かった。

すっかり気力をなくしてしまった道長のために

まひろに向かって「殿の妾になってくれない?」と言い、

道長の最期が近いと思えばまひろ を呼び出して会わせ、

恨み言らしい恨み言は、何も知らない娘の心を奪ったことについてのみ。

消して激昂せず、意地悪もせず。

でも愛されない悲しみもこれまできちんと描いてきたから、

決して平気なわけではなく、

高貴な姫君の気品と正妻の矜持ゆえの振る舞いだとわかる。

メインの登場人物間では

「女の敵は女」という描き方がなされなかったの、

令和ナイズドされた少女漫画 という感じで安心したよ。

ききょうともちゃんと仲直りしてたし。

 

正直なところ、メイン二人の恋模様にも

その後の執着を残した関係性にも全然ときめかなかったのだけど、

脚本にベテランらしい引きと構成のうまさがあって

最後まで安心して見ていられた。

政治のグダグダっぷりを示して

貴族政治の崩壊を予感させるとともに、

道長の功績を「平安の世に保ったこと」として、

道長の死=「平安」の終焉としたのも良かった。

周明だけが本当にわけわからんかったが……

平安女流文学の周辺を美しい映像で見せてくれただけで

感謝だよ!!

 

【その他いろいろ】

 

・行成くん、道長と同日に死去。

 わけがわからんが、史実だから仕方ないね。

 「推しと同時に死ぬ」というには、

 あまりにも行成くんがかわいそうな目に遭いすぎてて、

 ハッピーには受け取れない……。

・衛門先生に「あなたが誇らしい」と告げて自信を持たせる倫子さま、

 編集者としても有能。

・明子さまにはお兄ちゃんがいて本当に良かったね。

・顕光の面の皮の厚さ、見習いたいよ。メンタル強すぎ。

・道綱くんは、最後までアホボンで癒しだった。愛嬌の塊。

・菅原孝標女までまひろと絡ませるサービスぶり。

 

* * *

 

来年の「べらぼう」は脚本家さんが実力派なのと、

マイナー題材で楽しみ。

でも、レビューは、

「書かずにはいられない!ってくらい面白かったら」

にしようかな。

 

 

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映画:『ゴールデンカムイ』

2024-12-08 21:26:18 | 映画の感想
2024年の映画⑪『ゴールデンカムイ』(久保茂昭 監督)
★★★★☆
 

原作が完結したとき

「実写化? せんでええわ……」

と思っていたのだけども、映画の評判が非常によかったうえ、

WOWOW配信のドラマの評判も上々、

中川大志くんが鯉登役……ということで

WOWOWオンデマンドの契約をしてしまった。

 

先にドラマのほうを見始めてしまったのだけども、

映画の配信が本日までだということで慌ててこっちを見た。

ちゃんと原作リスペクトと愛が感じられる作りで、

事前に聞いていた通り再現度がすごい。

特に自然やアイヌの生活、明治期の北海道の街並みなんかは

実写化した意義があったと感じられる作り。

動物の作りもの感はどうしようもないというか、

本物を使えない以上仕方ないと思うし、

コメディパートも若干、あれ? と感じられる部分もあったけど、

おおむね面白かった。

演技で気になったのは端役の人くらいで、メインキャストには文句なし。

 

今回映画化されたのは導入部だけで、

三陣営の顔見せと杉本・アシリパ・白石のチーム結成までで終了。

二階堂役の栁俊太郎さん、この実写で初めて知ったのだけど、

めっちゃ二階堂だった。

二人同時に顔を写さないように撮ってるんだけども、

気をつけて見ないとそれがわからない自然さ。

玉木宏の鶴見と館ひろしの土方も、コスプレ感があったのは最初だけ。

キャストやセット等すべてをひっくるめて、

現時点でできる限りの最高の実写化をしました! という感がある。

 

杉元役の山﨑賢人くんは、実写請負人みたいになっていて、

毎回文句言われて気の毒ね……。

今回も杉元役にしては男くささがなくて顔が可愛すぎるように思うけど、

じゃあ誰がぴったりなのかと言ったら思いつかないし、

とても頑張ってるのはよくわかる。

癖のない美形だから、何の役にもそれなりに近づけられるポテンシャルと、

主役を張れる安定感、現場での信頼があるのだろうと思う。

特に主役は、顔が似てるだけじゃダメだというのはわかるしね。

 

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大河ドラマ「光る君へ」♯47

2024-12-08 21:05:54 | 大河ドラマ「光る君へ」

今回の「???」ポイント二つ。

【1】

周明の死にいまだかつて見たこともないほど取り乱し、

泣き叫ぶまひろ。

そんなに思い入れあったの……??

「よく顔覚えてたな」の時点で違和感あったくらいなのに。

 

【2】

突然の激重友情をアピールしてくる公任。

「隆家はお前の敵だから、恩賞を与えるのに反対したのに!

 俺たちをそんなふうに見てたの? 

 俺たちより実資を信用するってどういうこと!?」

おい、どうした?

落ち着けよ……

 

なんだったんだろ、この二つ。

後からちゃんと回収されるんだろうか。

今のとこ、周明・双寿丸というオリキャラを出してきた意義も

わからない。

 

最終回のラストに、「二人の関係、知ってたよ」と

爆弾を落としてきた倫子さま。

ここ、ストーリーラインとしてはクライマックスの位置じゃん。

やはりラスボスは倫子さまだったのか!

 

【その他いろいろ】

・頼通くん「父の手を借りずに解決したい」→「とりあえず様子見よ」。

 気持ちはわからんでもないが、人命がかかっているという認識がない。

 他の公卿も同様だけど、都の外の、しかも下々の命のことなんか

 本当に意識の端にすら思い浮かばないんだろうね。

 一見、まっとうな感覚を持ち合わせているように見せかけて、

 道長もまひろのことしか頭にないから同じ!

 

・実資、最後まで株が上がりっぱなし。

 

・そりゃあ、命がけで戦ったのに恩賞もくれない朝廷なんかより、

 現地にいるボスの言うこと聞くようになるよね……と

 武士の世になることをちゃんと描いてるの、とってもいい。

 

・いつでもおとなしくまひろに従い、身を挺してまひろを守ってきた乙丸の

 「やだやだやだやだ、都に帰りたい!!!!」攻撃。

 まひろのためでもあるんだよね。

 

・賢子が「光る女君」になっちゃおうかな~っていうの、しびれたよ。

 こうして史実に寄せてくるとは。

 

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