金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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映画:『わたしを離さないで』

2013-04-05 08:34:52 | 映画の感想
映画『わたしを離さないで』(マーク・ロマネク監督)
★★★★☆

寄宿学校ヘールシャムで過ごすキャシーは
同級生のトミーに心惹かれ、彼を気にかけていた。
外界から隔絶されたその寄宿学校で〈特別な存在〉として
トミーやルースとともに育つキャシーだったが、
新しく赴任してきた女性教師によって、
自分たちが何のために生まれてきたのか、
そして自分たちの将来に何が待ち受けているのかを知らされる。
キャシーは、恋仲になったルースとトミーの二人とともに
ヘールシャルムから別の施設に移るが、
トミーへの気持ちを葬り去ることができず、
ルースとの関係にもひびが入って施設を離れる。
「介護者」として穏やかな日々を送っていたキャシーだが、
運命の日が近づいていた。

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メジャーではないが良質な映画を紹介しているコラムで知った映画。 
原作はカズオ・イシグロ。
なにやら事情のありそうな閉鎖的な学校で過ごす少女の、
淡い初恋の物語……という感じで話は始まるのだが、
途中でショッキングな事実が明かされ、
ストーリーのテイストが一転する。
タイトルからラブストーリーだと思い込んでいたので、
不意打ちを食らった。
夜寝る前に見たものだから、
衝撃的すぎて眠れなくなってしまったよ……。
しかしこの映画は、事前にネタバレを見ずに見て
「ガガーン!!」とショックを受けたほうがいい。
舞台装置はSFなんだけど、まるで実話をもとにした話のようなリアリティがあって、
禁止される前に実際にこういうことが起こっていたのか? と思わされてしまう。
こんな過酷な話は全然好みじゃないんだけど、
リアリティと迫力がすごかったので★4つ。

それにしても、子どもの頃、あんなにかわいらしかったトミーが
大人になったら全然かっこよくない兄ちゃんになっちゃって……
ルースも、キーラ・ナイトレイだとは気づかないくらい
病的な感じがよく出ていた。
主人公は子役と大人役の雰囲気がよく似ていて可愛らしい。


コメント
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