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旧田中家鋳物民俗資料館

2009-02-20 | 建築巡り・街歩き【大阪】



先週の土曜朝、渋滞に巻き込まれて門真へバドへ行き損ねたため、急遽、針路変更し、以前にチェックしていた枚方、高槻方面へ社会見学&建物見学に行くことにした。
まず訪れたのが枚方市にある旧田中家鋳物民俗資料館。
ボランティアガイドさんの説明を聞きつつ見学させていただいた。
ここは国内で唯一、江戸時代の姿のまま移築保存されている鋳物工場で大阪府指定文化財となっている。





鋳物業は溶解した金属を鋳型に流し込んで製品を作る仕事で、屋内が高温になるので、細長い建物の土壁に多数の格子窓を規則的に配して、風通しをよくしていた。





窓が規則的に並び独特な景観を持った建物。
土壁以外はなるべく当時のものをそのまま使って移築保存されたという。





入り口。
瓦屋根中央には、こしき炉の熱をのがすために、風袋が設けられている。





江戸時代からの鋳物作りの風景。
こしき炉の中に金属を入れて、溶かし、解けた金属を杓に入れて運び、鋳型に流し込む。





金属を溶解するには炉内を高温に保たねばならず、近代に送風機が発明されるまで、踏鞴(たたら)を使って人力で交互に踏み、炉内に風を送り込んでいたそう。
これは農民の仕事で、一度に6人が踏み、9人で三時間毎に交代していった重労働だったという。





鋳物で作られたもの、ミシンやストーブ、井戸のポンプなどの展示が。





複雑な鋳物製品を作るのに考えられた便利な蝋型鋳物。





こちらは現代の鋳物の展示。
自動車用を中心に産業機械、鉄道用、航空機・・・・
あらゆる分野にわたって、鋳物は広く使用されている。
自分の周りにはこんなに鋳物を使った製品があるとは~
考えたこともなかった。





旧田中家住宅
田中家は北河内で唯一、正式に営業を許可された鋳物師だったそう。
鋳物工場を持っていた田中家の住宅。
1739年頃に建てられたもの。
伝統のある鋳物師の住宅であるため、周辺の民家とは違って、建築当初から防火も兼ねて、屋根に瓦が葺かれていたそう。





旧田中家では「飲んだり食ったり」という企画展で食器や調理道具など食にまつわ道具の展示がされていた。





昔の台所。
電気のない頃の木の冷蔵庫もあった。
上の段に氷を入れて使用していたそう・・





手前の部屋はご飯を食べたりくつろぐ為の部屋、台所。
奥の部屋は寝る為の部屋、納戸。


コメント (2)
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