東洋陶磁美術館で行われている鼻煙壺1000展へ訪れた。
鼻煙壺というのは嗅ぎタバコを入れるための小さな容器。
どれも大体手のひらにすっぽり収まるくらいのサイズのものなのだが
この小さな容器ひとつひとつにとても細やかで繊細な装飾が施されているのだ。
ほんとにどれもこれもいとおしくなるくらいかわいらしいものばかり・・
鼻煙壺の世界にしばしうっとりと酔いしれてしまった。
このコレクションは沖正一郎さんといわれる個人の方が1200点もの鼻煙壺を東洋陶磁美術館へ寄贈したことを記念して行われた特別展で、よくぞこれだけの数のものを集め、寄贈されたものだなあ~と感動してしまう。
ちょうどこの日も朝一で行ったにもかかわらずお客さんも大盛況でこんなにたくさんの人たちを喜ばせることができてコレクションも本望だろうなあ~と・・
ここの美術館は意外にもノンフラッシュなら撮影OKなのだ。
思わず興奮して写真を撮りまくってしまった。
鼻煙壺は本当にさまざまな素材で作られている。
磁器やガラス、玉、メノウ、水晶、象牙、金属など・・
最初のコーナーは磁器でできたもの。
染付け磁器の鼻煙壺も素朴でいいなあ。
蓋もそれぞれの雰囲気にあった色の石などが使われていて素敵。
金彩、銀彩なども使われた色鮮やかな鼻煙壺。
ほんとに小さな壷の中に写実的で微妙に色の濃淡までつけて描かれたものも。
これは二つで一つ、一対になったもの。
風流でおしゃれだなあ。
側面にもびっしりと描かれた模様が緻密。
いろんな虫が描かれているのが面白い。
展示の仕方も素敵だった。
この赤い色ばかり集めた鼻煙壺の隣にはブルー、グリーン、イエロー、ブラウン、のコレクションが続き、ハッとさせられる迫力の展示。
これは被せガラスといって異なる色のガラスを上から被せて作られたもの。
ちょう琢というガラスなどを彫って磨いて文様を浮き出させる技法で作られたもの。
このピンク色と桃の木がかわいい!
上絵ガラスという、ガラスの表面にエナメルの顔料で描いたもの。
猫に花と蝶の図柄がかわいい~
メノオで作られたちょっと渋目のデザイン。
これは象牙製。
う~ん、惹かれるデザインだ~
象牙のものは加工しやすいのか?とても細かい装飾のものが多かった。
一度に見るにはもったいないくらいの量の鼻煙壺を見てとても満足して帰途についた。