蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

天地明察  (bon)

2022-08-26 | 日々雑感、散策、旅行

 先日(8/23)のBS3で、映画『天地明察』を観ました。 8年ほど前に、この本
「天地明察」(冲方丁著、角川文庫上、下)を読んだときに、前年に映画化され
ていたことを知り、その後 DVDかなんかで観た記憶があります。 で、また今回、
映画を観たのです。

 江戸時代前期に実在した天文歴学者、囲碁棋士、神道家である二世安井纂哲
(後の渋川春海、1639~1715)が唐の暦を基に初めて日本独自の暦を作り上げる、
時代小説です。

        安井纂哲二世(後に渋川春海)
         (ウイキペディアより)

 物語の中には、このほか、和算を完成させた不遇の算術家・関孝和、史上最強
の棋士・本因坊道策や、江戸幕府の黎明期を支えた会津藩主保科正之、さらには
水戸光圀といった偉大な名君たちの役割も語られています。

 今回の映画は、要所は記憶していましたのでじっくり‥という感じでした。

 そして、以前、小説を読んだ時の感想を拙ブログにアップ(2014.8.7)してい
ましたので、手抜きして その記事を再掲しました。 写真などは新しいものを探
しました。

 『江戸時代前期の囲碁棋士であり天文歴学者である主人公 “安井纂哲” が改
暦を成し遂げるに至る苦労や、様々な人物相関、時代背景、戦略など数理的な内容
を題材にしながら面白く描かれた小説です。 
天地明察(冲方丁著、角川文庫上下)。
一昨年、映画にもなったのでご存知の方も多いかもしれません。 映画(滝田洋
二郎監督、出演岡田准一、宮崎あおい他)

 将軍の前で囲碁打ちをする棋士が数学が得意で大変興味を抱き、和算を成した
“関孝和” などとも問題をやり合う場面などもありますが、この囲碁棋士 “
井纂哲
(渋川春海)” が、数術を活かして天体測量(北極星や他の惑星の観測、
日食、月食の観測) を通じて、この時代に使用されていた暦 “宣明暦”(唐か
ら伝わり800年経過)がずれることを発見し、一旦は、中国で明察である “授時
歴” を押すが、月食をわずかに誤り敗北してしまい、この原因が、中国と日本で
の経度のわずかのずれによることを突き止め、再度、新しい日本人の手による貞
享暦(ここでは、大和歴)を作成し、改暦の成功に至る様々な要因の分析と回避
戦略など政治的側面を踏まえた、壮大な視点から面白く展開されていました。
渋川春海は、伊能忠敬が50歳を過ぎてから弟子入りする高橋至時江戸天文方の初
代天文方に任ぜられたのでした。

        纂哲の天球儀
         (ネット画像より)

 日本における暦は、渋川春海による“貞享暦”(1685年)から宝歴歴、寛政歴を
経て天保歴(1844~1870年)となり、1873年(明治6年)現在のグレゴリオ暦とな
るのです。

 文中に、数学問題、囲碁の話、特に天元一着や、伊能図作成で測量に使用された、
大象限儀や子午線儀、一尺鎖など、が既に使用されていたことなども面白く拝見
しました。』

 ここで天元一着とあるのは、以下のことで、囲碁の第一手を天元に打った対局
を言っているのです。

 天元の局 (1670.11.29 安井算哲先番対本因坊道策、244手完 白9目勝ち)
  (天元を北極星に見立てた)

         (ウイキペディアより)

 

 

夜空のトランペット  ニニ・ロッソ

 

 

 

コメント (2)
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