このところ外出が続いています。今回はコンサートです。
昨日(4/23日)には、和光市民合唱団第30回定期演奏会に行ってきました。
会場は、和光市民文化センター「サンアゼリア」でした。 このセンターが
オープンして30周年になり、それと共に創立された合唱団の記念として、今回、
2時間半に及ぶ大作、ヘンデルの「メサイア」全曲が演奏されました。
12:45開場時点ですでに長蛇の列が出来ており、お天気も良く暑いくらいで
した。1300席弱のホールは、開演時点では満席状態で重厚なひびきと共にス
タートしました。
サンアゼリア プログラム
圧巻150名の合唱団とオーケストラ、それに4人(ソプラノ、アルト、テノ
ール、バス)のソリストが並ぶ華やかなステージには、合唱団の中に、今回
ご招待くださったバスパートのWさんもおられました。Wさんは、板橋区混声
合唱団の所属で、これまでも毎年定期演奏会とクリスマスコンサートにはご
招待に預かっていましたが、そのWさんがこの『メサイア』を歌うとのことで
こちらの合唱団に参加されたのでした。1年ぶりの成果の発表の時が来たのです。
オラトリオ「メサイア」は、宗教的な内容をセリフのように音楽に合わせて
それぞれのソリストが歌う語りとアリア(独唱)、そして合唱によって壮大
かつ繊細に描かれた作品で、衣装や演技を伴わないオペラのようなジャンル
の音楽です。メサイアの物語は、3つの部分に分けられ、第1部は、救世主の
予言、イエスの誕生など、第2部は受難、最後の審判など、第3部はイエスの
復活、永遠の命などが描かれ、ソリストや合唱団が歌う各場面は字幕が投影
されていましたので、メロディ―の流れと共に物語がながれ、重厚なひびき、
軽快なリズム、やさしい曲想が次々と各場面に合わせて演奏され、一層意味
深い情景が浮かび上がるのでした。
ミサ曲のような(当然ですが)流れがあると思えば、力強い大きな響き、
安らぎを奏でる場面など聴衆をぐいぐいと引き込む感じでした。第2部の最後
の「ハレルヤ」は圧巻で盛り上がりました。 第3部はソプラノの安らぎを覚え
るやさしいメロディーから始まり、途中の流れから死者の復活、イエスの復活
あたりのバスとトランペットの掛け合い部分も印象深い場面でした。トラン
ペットの澄み切った響きがホールいっぱいに響きわたり、最後はソリストも
含む全員での大合唱で終わりを迎えました。
ヘンデルは、この曲「メサイア」を書きあげたのは56歳の時(1741年)と
ありますから、江戸時代半ばの頃なんですね。日本では和太鼓、三味線,箏、
尺八、琵琶などだったのでしょうか。
ヘンデルはドイツ生まれですが、若い頃にイギリスに移住し1759年にイギ
リスで没したとあります。 幅広い分野で多くの作品を残していますが、
「水上の音楽」はよく知られていますね。 同時代のバッハから、ハイドン、
モーツアルト、ベートーベンにも影響を与えたそうです。
演奏が終わり、まだ余韻を引きずりながらホールを出ると、外はまだ陽が
高く、初夏を思わせる陽気に人の流れと共に和光市民文化センターを後にし
ました。壮大な素晴らしいコンサートに満足しました。
19時ころ、西の空低いところに、3才になったばかりの細い月と金星が寄り
添って鮮やかに輝ていました。
(23日19時ころ)
和光市民合唱団ではありませんが、「メサイア」から一部・・
ヘンデル:オラトリオ「メサイア」より“ハレルヤ・コーラス”