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昨日の話題のオレンジワインですが、オレンジの色の由来は、果皮なども一緒にしている(スキンコンタクト)ことからくる色素と微細物質の濁りなど。
それが光の関係もあってオレンジ色に見えるんですよね。
そんなオレンジワインの味わいですが、一概には言えませんが、「すっきり」系の白ワインに比べ、スキンコンタクトの分、タンニンやスパイス感など複雑な感じになっています。
こんな味わい(確か)三越伊勢丹さんの刷り物には「よい意味での『雑味』があるので、ヴァン・ナチュールや、ビオワインがお好きな方には気に入ってもらえると思います」とありました。
「よい意味での雑味」というのは言い得て妙、ですね。
恐らく歴史的には果皮ごとワインを造り始めるオレンジワインが先で、そこから雑味がないような清涼なワインを造ろうというのが白ワインだと思うのですが、その「雑味」が再評価されているということですね。
(恐らく、技術の進歩で嫌な「雑味」ではなく、複雑な味わいになった、ということでしょう)
それで思い出したのが、日本酒の(一つの)ムーブメントである、お米をあまり削らない「低精米」や、酒米ではなく「飯米」を用いる日本酒造り。
どちらも歴史的には古いのですが、そこからより「すっきり」とした香りの高い日本酒を目指し、「酒造好適米」を「高い精米歩合まで削る」というのが現在までの流れ。
「低精米」「飯米」の日本酒は、たんぱく質などが(削られずに)残るため、いわゆる雑味が出る感じなのですが、最近ではそれを「適度の雑味は旨味」というイメージで、特に食中酒としてこうした酒造りに取り組むケースが散見されます。
実際、先週もこうしたお酒を味わう機会があったのですが、見た目は透明ですが、「すっきりというより濁りのある味わい」で、「漬け物(その時は柴漬け)」とよく合いましたね。
技術の進歩で雑味が旨味、という訳で、オレンジワインと同じです。
洋の東西を問わず、歴史は繰り返す、ということなのでしょうか。
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