11月末のNHK杯で、SP106.33点、フリー216.07点、総得点322.40点と、3つの世界最高得点を叩きだし、一昨日のグランプリファイナルのSPで110.95点、今日(?)のフリーで219.48点、総得点330.43点と、またしても異次元の記録を塗り替えました。
今朝には結果は分かっており、どれだけすごかったのか見てみたかったものの、夜までテレビ放映がありません。これって、本当にテレビ局の勝手な都合ですよね。しかも、テレビ放映でも、競技そのままではなく、余計な小話VTRを挟んだ編集をしています。売らんかなの姿勢たっぷりで、いい加減にしてほしいです。スポーツなのですから、しっかり競技を見せてほしいと思います。スポーツのドラマは、競技の中にあるのであって、業界人が作るドラマは別な時に作ってほしいですね。
閑話休題。
羽生選手だけではなく、その前に3位に入ったベビーフェイスの宇野昌磨も素晴らしかったです。身体の小ささをまったく感じさせないダイナミックな演技と美しい表現力がありました。パトリック・チャンは表現力があると言われますが、個人的にはマッチョなチャンの演技は、器械体操的に見えてあまり好きではありません。対して、宇野昌磨の表現力は柔らかく繊細で、17歳とは思えませんし、かつて日本人は表現力がないと言われたのは、遠い過去のことですね。フリーで190点台を出して、見事表彰台に立ちました。
そして、羽生選手です。グランプリファイナルの男子三連覇は史上初とのことですが、そうした偉業も、この圧倒的な点数の前では、前座のような役回りになっていますね。そして、結果は分かっているのに、190点台の宇野昌磨、200点越えのハビエル・フェルナンデスの演技を見た後だと、ドキドキします。SPでのリードは、圧倒的ではありますが、プレッシャーを感じるに十分な点だからです。
フェルナンデスへの大声援の余韻が残る中で、リンクに出た羽生選手が滑り出すと、世界は完全に彼のものへの変わりました。フェルナンデスが、スペイン人らしいコミカルで軽妙な演技だったのに対し、羽生選手はジャンプやステップのスキルも当然素晴らしいのですが、精神性を表現するような芸術性は素晴らしいですね。
いやはや、本当にお見事でした。
この後の目標をどのように設定するのか、そっちが心配になるほどの素晴らしさでした。
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