「泉の森」の水車小屋から相模大塚寄りの緑の木々が生い茂る森の中を進んでいくと竹垣で囲まれた大和市郷土民家園がある。満開の河津桜に覆われた門をくぐって民家園へ入っていくと手前に「旧小川家住宅」、奥に「旧北島家住宅」の二つの民家が移築復元、保存されている。その一つ「旧小川家住宅」は、江戸時代中期に建てられた大和市最古の民家である。もとは上和田の久保集落の一軒として現存していたものを昭和59年に解体しここに移築された。屋根は茅葺きの寄棟造り、棟は杉皮をまいて竹で押さえる竹簣の子巻き、屋内は手前の広い板の間は「ザシキ」、右奥の畳敷きの間は「デエ(デイ)」の接客の間、 左側は「ヘヤ」で寝室の3室からなっている。建坪33坪の大きさである。暖と明りそして食事釣りを兼ねた設備「囲暖裏」がある。3月とあって座敷には「お雛さま」が飾ってあった。古の家族のふれあいや生活の臭いが香ってきそうである。(1603)
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