相模太夫の旅録=Tabi Log

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寛永寺の伽藍の一つ「不忍池弁天堂」

2021-04-09 08:02:10 | 寺院
台東区上野桜木一丁目に天台宗関東総本山の寺院「東叡山寛永寺」は鎮座している。開基は徳川家光、開山は天海、本尊は薬師如来である。京の都の鬼門(北東)を守る比叡山に倣い「東の比叡山」=「東叡山」とした。江戸時代後期、最盛期の寛永寺は寺域30万5千余坪、寺領11,790石を有し、子院は36ヶ院に及んだ。現存するのは19ヶ院である。現在の上野公園のほぼ全域が寛永寺の旧境内にあたる。最盛期には今の上野公園の2倍の寺地(域)を有する大規模なもので、現在の東京国立博物館の敷地は「本坊」跡、博物館南側の大噴水広場は「根本中堂」であった。当園には寛永寺の「清水観音堂」、「東照宮」、「大黒天堂」、「弁天堂」などの伽藍が数々が建ち並んでいる。その代表格である「弁天堂」は江戸初期の寛永年間に天台宗東叡山寛永寺開山の慈眼大師天海大僧正が建立、「不忍池弁天堂」と呼ばれている。この堂は日本一大きな湖琵琶湖に浮かぶ竹生島「宝厳寺」をモデルとし、宝厳寺から招いた「弁財天」を祀っている。不忍池にまるで浮かぶように建てられた独特の八角形の弁天堂は当初、「木造入母屋造」であったが、昭和20年(1945)の東京大空襲で焼失、昭和33年(1958)に現在の八角形の鉄筋コンクリート造りで再建された。八角形のお堂は不忍池のどこからでもお参りができるようにと配慮されている。弁財天は長寿や芸能の守りとして信仰篤く、上野王子駒込辺33ヶ所観音霊場の30番札所となっている。(2103)
 
 
 
 
 

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