熊本市の手取本町という中心街&繁華街という喧騒の中に静かに佇む小泉八雲(ラフカディオ・ハーン )の住まいであった「熊本旧居」がある。ここは平成7年に復元され一般公開されている。明治時代、第五高等中学校(現在の熊本大学)の英語教師として熊本に赴任した際、最初の一年を過ごした住居である。4部屋ほどの間取りの旧居内には八雲が当事礼拝していた「神棚」や八雲の軌跡を記したパネルや作品が数多く展示されている。ここには「小泉八雲文学」の世界が満ちている。日本の文化と歴史に傾倒したギリシャ出身の小泉八雲、小泉文学が完成した背景にはセツ夫人の献身的な支えがあったからに他ならない。54歳という若さで亡くなった八雲の法名は「正覚院浄華八雲居士」で今は雑司が谷に眠っている。数年前に島根県松江市の塩見繩手にある「小泉八雲記念館」を訪れたことを思い出す。(1803)
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