藤沢市西富に鎮座する時宗総本山「遊行寺=清浄光寺」の「惣門」より「いろは坂」を上がる中程の左側に遊行寺の塔頭の筆頭格の「登龍山眞浄院」はある。創建は本山の遊行寺とほぼ同じ正中2年(1325)である。本尊は阿弥陀如来。真浄院は住職を本山役僧が務め、講中の宿泊所である。歴代上人が法燈をつぎ本山に入山する時や遊行から帰ってきた際に当院で宿泊されていた。ものものしい鉄格子のような「表門」を潜ると「山門」があり、登龍山の山号を掲げる「山門」を抜けると白漆喰の塀の正面に彫刻が施された色鮮やかな「本堂」がある。本堂前面の斗供、勾配、虹梁の精緻な装飾は見事である。左柱には「福寿聖観音」、右柱には「毘沙門天」札が掛けられている。(1812)






