座間緑ヶ丘に座間八景の一つで、初冬は紅白とシダレの「梅」、春は「ソメイヨシノ桜」、初秋は「曼珠沙華」、そして晩秋は「紅葉」と四季の花で彩られる市民の憩いの場として親しまれている「かにが沢公園」はある。9月に開催された「曼珠沙華の鑑賞の集い」以来の訪問であるが、12月に入り「カエデ」をはじめ「落葉樹」の木々数百本が赤、橙、黄とそれぞれのオリジナルカラーに変身し園内は華やかな錦秋の彩り、自然が織りなすグラデーション美、紅葉絵巻を創り出している。(1811)
鎌倉市山ノ内、北鎌倉駅から建長寺の方へと向かう途中の亀ヶ谷切通しへ向かう角に足利尊氏ゆかりの臨済宗建長寺派寺院「宝亀山長寿寺」はある。足利尊氏が南北朝時代初期(1336年伝)に創建。本尊は釈迦如来。以前は非公開で北鎌倉の花と紅葉の隠れスポットであったが、牡丹やシャガ、あじさいの春季(4・5・6月)、紅葉の秋季(10・11月)という季節限定、しかも週末限定(金・土・日)のみ公開されるようになった。その恩恵を本日は偶然にも受けることになり、拝観料300円を納め「山門」を抜けると境内右手に「観音堂」、正面に「玄関」、左に本尊を祀る「本堂」、右に「書院」と「小方丈」という七堂伽藍の堂宇が建ち並ぶ境内に作られている見事な庭園は秋季ならではの美しい七色の紅葉に染めら上げられた異次元の別世界の光景となっていた。特に「小方丈」、「書院」から眺める庭園の紅葉は額縁に入ったような絵葉書のような美しさである。また「観音堂」裏手小丘には「足利尊氏墓」があり、そこから本堂側を見下ろすと赤い天幕を張ったように紅葉が木洩れ日に神秘的で幻想的に輝いていた。(1812)
藤沢宿発祥の地に開山700年という悠久の歴史を刻む時宗総本山「遊行寺」という名が知れているが正式には「藤沢山無量光院清浄光寺」である。参勤交代時は大名の宿泊所として利用された。本山らしい広大の寺域には数多くの文化財クラスの建造物があり、中でも目を惹くのが「登録有形文化財」で東海道随一といわれている木造「本堂」である。さらに本山の受付=近侍司寮の「御番方」、「小書院」、「回向堂」、「鐘楼」(南北朝時代=正平11年、北朝の延文=元年作)、「宇賀神社」、「百間廊下」、「手水舎」、「惣門」、「石垣及び築地塀」、「地蔵堂」などで大伽藍が構成されている。また当寺境内で最古の建造物は四脚門「中雀門」(安政6年=1859に建築)は「市指定重要文化財」である。この時季のお目当ては本堂前に聳える樹齢700年と言われる当寺のシンボル「大イチョウ」黄葉のであるが、既に2割くらい落葉しクライマックス期を過ぎていた。残念!!それでも残りの葉は黄金の美しい輝きを放っていた。また本山の受付横にある徳川綱吉の「生類憐みの令」によって江戸中の金魚を集めて放生された池といわれている「放生池」周りの紅葉が美しく今見ごろとなっている。(1812)