子どもの頃、夫がありながら多数の男と人目をはばからず関係を持ち続ける母親に対して愛情とともに憎しみと軽蔑を感じ、長じて女を憎むようになった別れさせ屋のエース早見俊27歳が、天使と悪魔、淑女と娼婦の2つの顔を持つターゲット栗原栞に翻弄されるうちに恋心を感じてゆく、屈折ラブストーリー。
女性に対して憎しみと嫌悪、軽蔑しか感じていない冷酷な別れさせ屋の俊が、職場の従業員や獣医の女性とは巧くやっていける様子とか、栗原栞の言動のあまりの場当たりさ加減は、読んでいてしっくりこないところがありますし、俊のキャラが栗原栞のようなキャラに惚れるだろうかということには相当な疑問を感じます。
しかし、それでもなお、終盤の純なラブストーリーへの展開は、やや強引な感じはしますが、巧みに思えます。読み終わってみると、俊の母佳澄のキャラも、さばけたあっけらかんとした魅力を感じますし。
新堂冬樹 ポプラ社 2013年1月30日発行
女性に対して憎しみと嫌悪、軽蔑しか感じていない冷酷な別れさせ屋の俊が、職場の従業員や獣医の女性とは巧くやっていける様子とか、栗原栞の言動のあまりの場当たりさ加減は、読んでいてしっくりこないところがありますし、俊のキャラが栗原栞のようなキャラに惚れるだろうかということには相当な疑問を感じます。
しかし、それでもなお、終盤の純なラブストーリーへの展開は、やや強引な感じはしますが、巧みに思えます。読み終わってみると、俊の母佳澄のキャラも、さばけたあっけらかんとした魅力を感じますし。
新堂冬樹 ポプラ社 2013年1月30日発行