Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

明日から世間はお盆休み

2017年08月10日 23時41分19秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 昨日の夜は近くのドラッグストアにちょっとした買い物に二人で出かけて、途中から雨に降られた。結構強い雨だったのでわずか10分だが、1本321円のビニール傘を購入。
 本日も昼食後横浜駅で喫茶店に入り、再び歩いて帰ろうとしたら小雨が降り始めた。結局バスで帰ってきたが、途中で雨はあがってしまった。しかし現在また雨模様である。
 明日からお盆休みで出かける人も多いようだが、今年は安定しない天気が続く予報となっている。

 私は明日からの3連休、特に出かける予定がない。静かに読書タイムとするのがよさそうである。全国的に人が出かけるときは、退職者はおとなしく家にいるのがベストだと思っている。だが、退屈をするとむずむずとして出かけたくなるのも事実である。


ふたつの「かささぎ」

2017年08月10日 21時57分26秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 クロード・モネに「かささぎ」(1869)という私の好きな作品がある。2014年9月にこのブログで取り上げた。オルセー美術館展(2014、国立新美術館)で展示されていた。
 そこで「かささぎの止まっている木の枠は、手前の農園と向こう側の道を仕切る門であろう。かささぎが人工物である門に止まっている。しかし仕切られている門の手前と向こう側には人の歩いたような跡がある。早朝に、すでに人が一仕事を終えた痕跡がこの絵にはある。人はいない風景画であるが、人の労働や活動の痕跡を何気なく描き込むことで、動きが暗示されていないだろうか。何かしらのドラマも潜んでいるとの暗示を感じる」と私は記した。この最後の「ドラマ」が何か暗いものを暗示しているような気分は確かにあった。
 太陽の光のの明るさとは正反対の何か不吉なものを感じた。それを雪と太陽光が隠してしまってわからなくなっているものとは何だろうか。そんなことを考えていた。



 そんなおり、「怖い絵」(中野京子、角川文庫)を書店で立ち読みしていたら、ブリューゲルの「絞首台の上のかささぎ」(1568)を取り上げていた。すぐに購入して喫茶店で続きを読んでみた。
 そこではかささぎがヨーロッパでは「偽善」「魔女」「悪魔鳥」「盗み」「おしゃべり」「中傷」そして「密告」などの暗喩となっているとのことが述べられていた。
 中国・朝鮮半島・日本では反対に鳴き声が好まれ、幸福・吉報を呼ぶ鳥とされた。
 フリューゲルの頃のネーデルランドでは宗教改革の嵐の中やスペインの支配を受けることで、魔女狩りや異端審問が激しかった。この作品についてブリューゲルがつ前の夕言で「かささぎによって口煩い人々を表し、絞首台に送った」と述べているというエピソードがあるらしい。小池寿子は「かささぎは中世以来、悪魔や魔女に使える不吉な鳥とされるか、ここでは絞首台やかささぎ、右手前の牛の頭蓋骨などが死の脅威を感じさせる。‥身近な暮らしとそこにひそむ不安を広大な自然と共に描いた」と記している。(ブリューゲルへの招待、朝日新聞出版、2014)。
 モネがかささぎにどのような意味づけをしたのか、これはわからなかった。フリューゲルの時代からひきづる不吉なものの暗示として描いたか、あるいは新しい美術の新しい表現の一環としてそのような古い観念から脱却した、「かささぎ」を描きたかったのか、それは今のところ不明である。
 私は「かささぎ」は黒と白の鳥であるが、モネの作品では黒い鳥として描かれれている。そこからカラスを連想した。日本でも「カラス」の取り扱いはなかなか微妙である。古事記のころのカラス天狗のイメージ、和歌の世界からはカラスは決して「雅」なものではなかったが、芭蕉が「枯枝に烏のとまりたるや秋の暮」で新しい俳諧の世界にカラスを位置づけ、絵画では暁斎が「カラス」で一世を風靡した。明治以降「七つの子」の童謡に歌われたようにカラスは郷愁を誘うイメージだったが、高度成長時代の都市化の進展で一気にゴミをあさる悪者のイメージが定着して今ではすっかり悪者・嫌われ者の扱いになっている。このように鳥のイメージは大きく変わるものである。
 モネとフリューゲルの描いた「かささぎ」、それぞれに重要な意味合いがあるようだが、特にモネは果たしてどのようなイメージでかささぎを描いたのであろうか。とても気になってきた。

オキーフ「グレーの上のカラー・リリー」(2)

2017年08月10日 11時14分51秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 先日「ボストン美術館の至宝展」で取り上げたジョージア・オキーフ(1887-1986)の「グレーの上のカラー・リリー」(1928)。
 これは人間の肖像画に模した作品ではないのかと、ふと思い至った。白い花弁の部分を顔に見立て、緑の部分が上半身だとすると、人間の姿に見えてくる。自画像なのか、具体的な対象のない人間一般なのかはわからないが、ちょっと興味のある視点かな、と思っている。人物とすると背景の布がカーテンとして生きてくる。一見地味な人物像になるが、気品ある姿に見える。形態からも、表題からも女性に思える。
 オキーフという画家のことは知らないので、今度調べてみたいという気持ちがさらに湧いてきた。

震度3の地震

2017年08月10日 10時09分11秒 | 天気と自然災害
 昨日の横浜の最高気温は正午過ぎの35.1℃、さすがに外に出る気はなかった。15時過ぎに曇り空になったのを見てから神奈川大学のキャンパスをとおって遠回りで横浜駅まで歩いた。
ときどき厚い雲が陽射しをさえぎり特に暑さは感じなかった。雲が切れて陽射しが回復するとさすがに暑かったが、それほど長続きはしなかった。



 今しがた9時36分、関東地方で震度3の地震。私の住むところも震度3の標示である。
震源地は千葉県北西部(北緯35.8度、東経140.1度)で柏市の付近。震源の深さは約70km、地震の規模(マグニチュード)は4.9という速報が気象庁のホームページに掲載された。
 深度3ではとりあえず被害はなさそうである。小刻みな縦揺れが5~6秒程度続いたのちにおおきめの揺れが来た。震源は近くだと直感した。横浜市の防災メールが来ていつもの地震の巣のところと判明した。太平洋プレートの沈み込み帯のうえにフィリピン海プレートが乗ってやはり沈み込んでいく地形。下の太平洋プレートのさらに下部の部分に震源域が集まっている。