Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

「はじめに『声』があった」

2017年08月24日 22時36分28秒 | 読書
 「日本語の豊かな使い手になるために」(大岡信)より。
 いつものとおり、備忘録として‥。

 「声をとおさなければ、どんな思想も生きてこないと煎っていいくらいに、声というものは思想を肉体化するうえで重要性をもっている。‥昔、万葉集にあるような歌がうたわれていた時代のことばが、千年以上たったいまも、ぼくらの心を動かす力をもっています。それらは、文字として書かれたものではなく、肉声をとおして歌いつがれてきたものです。それがある時期に筆記された。」
 「ぼくたちは漢字かなまじり文に翻訳されたものを活字印刷で読んでいるわけですから、当時の人びととは違うものを見ているわけですが、原作がもっていた力強さ、美しさ、論理性‥‥などといった言語の本質はすべて伝わってきます。‥とすると、万葉集の歌の基本とは、五七五七七というリズムをもったことばである。けっして万葉仮名という文字ではなかった。そのことが学問研究が進むにつれて、‥忘れられがちになってきたように思います。」

今年度後期受講予定の講座

2017年08月24日 20時25分03秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 いつも受講している古代史セミナーの当選通知が昨日届いた。また神奈川大学のエクステンション講座の後期の案内もすでに到着している。
 本日は講座の確定したものと、申込予定の講座をスケジュール帳に記載して打ち出してみた。既に神奈川大学の受講する講座は、昨年後半からは少なくしている。
 今回も「連続講座 揺れ動く世界-国際社会の政治風景」全5回、「キーワードで探るアート鑑賞」全5回、「比べて楽しむアート鑑賞」全3回に絞った。

      

「日本語の豊かな使い手になるために」(大岡信)読了

2017年08月24日 10時26分11秒 | 読書
   

 この著作は現に小学校の第一線で国語教育に当たっていた方や、大学で教育心理学に携わっていた方が、大岡信を囲んだ7回、延べ30数時間の話を起こしたものである。
 すでに何回か引用をしているので、覚書風のメモは今回は省略。話しことばなのでついすらすらと先へ先へとページをめくってしまうが、時々立ちどまって噛み締めながら読みたい書物である。
 大岡信の長年の連載「折々のうた」のこだわった内容にも触れていて興味深い。