ウクライナという場所。ドイツ進撃によって実業家一家のドイツ人がウクライナから迫害を受け、ドイツ駐留になるとウクライナにいたユダヤ人が逆に迫害を受けるこの世の不思議。それらを子供の一言で言ってのける現代史批判。その一言とは、、。
そう、この映画で一番余韻に残った言葉「大人がバカだから」。重い映画である。人の命さえ虫けら同然見世物にし、気にいらなければ抹殺してしまう同じ人間に存在するモンスター。こういう歴史を人類は有史以来経験してきたのだ。
それも原因は「大人がバカだから」の一言。ああ、いつになったら人間はその馬鹿さから解放されるのか。少なくとも僕たちはこういう映画をたくさん見、みんなに告げていくことから始めるしかない。
アブラーシャのまなざしが僭越ながら子供時代の我が息子によく似ていたので、映画を見ている間はとてもじゃないが他人事とは思われませんでした。それにしてもこの映画の主題歌の美しいこと。後々深く残りました。(関係ないか)
こういう犠牲があって今僕たちは生きている、なんてそれこそ他人事のような事はこれからは私は絶対言うまい。秀作。これぞ秀作。素晴らしい映画です。
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