3人が心に痛みを抱え現実から遠ざかり、何かを求めて或いは何かを忘れるために、どこでもない心の旅に出る。
どこかで見たことのあるような、決して新しいテーマではないんだろうけれど何か心に染み渡る砂漠の一杯の水のような映画であります。
主人公の若い男。映画の録音技師なんだが愛する人との別れが耐えがたく仕事もクビになってしまう。そんな彼は録音機一つを持って自分がいるべき場所を探し、自然音を録音して旅に出る。
韓国映画ホ・ジノ監督の「春の日は過ぎゆく」のラストの主人公のようだ。自然の音を聞くことによって本当に存在するものを確かめる行為。自分を自然と一体化させることにより真理を知ろうとする。
精神科医も妻の浮気で自分を保てなくなっている。この男が結構面白い。マゾ的に自分を苛めることで精神のバランスを取っている。他者への人格希望者でもある。俗人でありながら、現代人の彷徨する生の姿を鮮明に映し出している。
録音技師から間違って届く録音ビデオテープを聴き取り、その音の場所を探すために当てもない旅をし始める不倫女性。彼女も現代の彷徨える迷い人である。彼女は重い心を抱えながらも、確かな音を聴き、そしてその音源の場所を探し何とか自分を保つことが出来ている。
ほとんどセリフも少なく動いているのは3人の心の表情と心の音だけである。3人が一堂に会することはないものの、それぞれが共有する何かしらの空間は確保している。空虚という現代人の怪物に立ち向かうことはなくても、自分を投げ捨てるのではなく、そういう時こそ流されないで自分を知るということから一歩ずつ歩き出していく。
ちょっと古めかしいが永遠のテーマでもある「自分とは何か」という重いテーマに映像で挑戦するこの映画は好きです。感心しました。ふと何か疲れて自分を見失うような時があったら見てもらいたい映画です。観客の心の移ろいを映像が癒してくれるようなそんな優しい映画です。
どこかで見たことのあるような、決して新しいテーマではないんだろうけれど何か心に染み渡る砂漠の一杯の水のような映画であります。
主人公の若い男。映画の録音技師なんだが愛する人との別れが耐えがたく仕事もクビになってしまう。そんな彼は録音機一つを持って自分がいるべき場所を探し、自然音を録音して旅に出る。
韓国映画ホ・ジノ監督の「春の日は過ぎゆく」のラストの主人公のようだ。自然の音を聞くことによって本当に存在するものを確かめる行為。自分を自然と一体化させることにより真理を知ろうとする。
精神科医も妻の浮気で自分を保てなくなっている。この男が結構面白い。マゾ的に自分を苛めることで精神のバランスを取っている。他者への人格希望者でもある。俗人でありながら、現代人の彷徨する生の姿を鮮明に映し出している。
録音技師から間違って届く録音ビデオテープを聴き取り、その音の場所を探すために当てもない旅をし始める不倫女性。彼女も現代の彷徨える迷い人である。彼女は重い心を抱えながらも、確かな音を聴き、そしてその音源の場所を探し何とか自分を保つことが出来ている。
ほとんどセリフも少なく動いているのは3人の心の表情と心の音だけである。3人が一堂に会することはないものの、それぞれが共有する何かしらの空間は確保している。空虚という現代人の怪物に立ち向かうことはなくても、自分を投げ捨てるのではなく、そういう時こそ流されないで自分を知るということから一歩ずつ歩き出していく。
ちょっと古めかしいが永遠のテーマでもある「自分とは何か」という重いテーマに映像で挑戦するこの映画は好きです。感心しました。ふと何か疲れて自分を見失うような時があったら見てもらいたい映画です。観客の心の移ろいを映像が癒してくれるようなそんな優しい映画です。
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