ライブを見ることがあまりなかったのでそれはそれは貴重なフィルムです。解散してからの彼らの映像が僕の脳裏にこびりついているので、やはり懐かしいというか、彼らのエネルギッシュな青春のいぶき、そしてその終焉をじっくりと確かめる。
スーツを着ている彼らも何か嬉しいが、驚くべきは彼らが曲ごとに頭を下げていることである。うーん、西洋人でもお辞儀はちゃんとやるのだ、とか思わぬところに感心する。あの世捨て人のようだったようなレノンがポールと唾をかけ合うほど接近して一つのマイクを争う。それはまさにミュージシャンの、ピュアでまぎれなき本物のビートルズを捉えている。
あまりに話題の豊富な彼らのライブを一堂に見るにつけて、一つのグループ活動の生々流転を見る。シューベルト以上モーツアルト並みと称されてもやはり終わりの時は確実にやって来るのだ。
レノンが結構ボーカルをやっているのが意外だった。もうまさに100年、200年経っても彼らのようなミュージシャンは出現しないであろう。それだけは分かる。そんなフィルムだった。見てよかった。
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