最近ミステリーでも軽めの書物が多かったせいか、実に読み応えのある何と道尾秀介の処女作であります。結構分厚い小説で、一応ホラーの設定になっているが、僕には最初の100ページで先に進めなくなり少し休んでしまったほど強烈だった。
何がって、いやあ、4件ほどどんどん自殺する人の話が続き、そのすべてに背の眼があるという雰囲気に震え上がる。これは恐い、と、、。
でも勇気を出して読み進めると、本格的なミステリーの世界へと誘ってくれて、行間も実に練った文章に少々驚いてしまう。処女作がこれというのはかなりの実力作家だと思わざるを得ないでしょうが、何とこの作品はホラーの範疇で出品されたものらしく、特別賞を受賞したらしい。
でも、殺人の動機などが少々ホラーめいているので、本格ミステリーと言うとそうでもない気もするし、不思議な作品である。道尾の最近の作品からはかなり違っている感もあるので、ファンとしてはその面からも楽しめる。
これで、彼の作品はほとんどを読破したことになるが、このように一人の作家を遡って読んでいくというのもあまり経験がないので面白い。確か彼の作品は「ソロモンの犬」辺りから読んだ気がするが、だいぶ変質してきたなあと思う。最新作に真備庄介の短編集があったが、元ネタが初期の作品群だったんですね。興味深い。
力作です。感心しました。
何がって、いやあ、4件ほどどんどん自殺する人の話が続き、そのすべてに背の眼があるという雰囲気に震え上がる。これは恐い、と、、。
でも勇気を出して読み進めると、本格的なミステリーの世界へと誘ってくれて、行間も実に練った文章に少々驚いてしまう。処女作がこれというのはかなりの実力作家だと思わざるを得ないでしょうが、何とこの作品はホラーの範疇で出品されたものらしく、特別賞を受賞したらしい。
でも、殺人の動機などが少々ホラーめいているので、本格ミステリーと言うとそうでもない気もするし、不思議な作品である。道尾の最近の作品からはかなり違っている感もあるので、ファンとしてはその面からも楽しめる。
これで、彼の作品はほとんどを読破したことになるが、このように一人の作家を遡って読んでいくというのもあまり経験がないので面白い。確か彼の作品は「ソロモンの犬」辺りから読んだ気がするが、だいぶ変質してきたなあと思う。最新作に真備庄介の短編集があったが、元ネタが初期の作品群だったんですね。興味深い。
力作です。感心しました。
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