広い舞台。そこらの小劇場よりは随分と立派な舞台。。演劇を勉強している学生にはとてもいい環境だなあと思う。
ところで、劇の方。どこの方言かなあと思ったら、広島だろうなあと分かる。ある家族中心の話なのだが、登場人物はみなエキセントリックな感じ。見た目は普通でも話すこと感じていること、佇まいはどこか変わってる。
家の家長が水死したのは昨年。その一周忌にやってくる人々。異様な雰囲気。近くを流れる川はまるで彼らの妄想の集合体のようでもある。この世とあの世をつないでいる、又は分断している川であるかのように、、。
俳優陣はとても的確でまったくとちりのない完ぺきな演技。演出もあの土橋だからこれも完璧を目指しているかのよう。演劇的には欠点がないのです。でも、何か設定が人工的過ぎるような気がしないでもない。
話はラストまでそれほど救いもなく終わってゆく、、。
まあ、そんな演劇もいいではないか、とも思うが、どうも生きた人間の話に帰ってこない。すなわち私に降りかかってくる何かがない。それは私が浅い人間だからなのかもしれません。
この演劇は著名な優秀賞を得ている作品なんですね。学生たちには荷が重かったのかな、でもよくやっていたと思うけれど、、。
評価しづらい作品です。
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